ネットで使える資金管理ツールをご紹介する連載コラム「上手に活用して"快適"マネーライフ! 『お金の管理』便利ツール」。第5回では、無料のオンライン家計簿「俺家計簿」を取り上げます。

「俺家計簿」トップ画面(出典:俺家計簿Webサイト)

「男性にも気軽に家計簿をつけてもらいたい」

「俺家計簿」。なかなかインパクトのある名称ですが、これは、「世間で家計簿とは無縁と思われている男性にも気軽に家計簿をつけてもらいたい」という意図から、付けられたそうです。でも機能自体は本格的。家計を預かる主婦でも十分満足できる家計簿となっています。また、元々は携帯用Web家計簿として開発されているため、パソコンだけでなく携帯からも手軽に家計簿をつけることができるのも特徴です。

利用する際はまず会員登録を行い、その次に初期設定の入力に進みます。初期設定では、「平均月収設定」「予算設定」「お財布設定」「銀行口座設定」の4つを設定します。なお、この作業はスキップして、後から「家計簿機能設定」で設定することも可能です。設定方法は、自分ですべての内容を入力する「マニュアル」と、細かい設定が苦手な人向けの「セミオート」の2種類から選べます。今回は「セミオート」で入力してみますね。

予算を超えそうな場合にアドバイスが表示される機能や予測機能も

最初は「平均月収設定」。平均月収を設定すると、食費を使い過ぎた時に警告が表示されるなど、一部のアラート機能が使えるようになります。セミオートでは「手取り額(差引支給額)」を入力するようになっていますが、マニュアルの場合は「実質支給額」か「手取り額(差引支給額)」のどちらかを選択することが可能です。また、セミオートで初期設定を行うと、家計簿をつける際に「雇用保険」「健康保険」「厚生年金」「所得税」「住民税」の5項目が非表示となるほか、次に行う「予算設定」画面で、予め最適な金額が一部入力された状態で表示されるようになります。

「平均月収設定」画面(出典:俺家計簿Webサイト)

「予算設定」では、全体の予算と「食費・酒・煙草・嗜好品」などの各費目に対して、予算を設定します。これを設定すると、予算を超えそうな場合にアドバイスが表示される機能や予測機能が利用できます。

「予算設定」画面。セミオートでは予め最適な金額が一部入力された状態で表示されます(出典:俺家計簿Webサイト)

銀行口座を設定すると、「クレジットカード設定」が利用できるようになる

「お財布設定」では、今現在、財布に入っている現金額を入力します。この機能を使うことで、家計簿をつける度に「現在の現金残高」から自動的にその金額が差し引かれ、残金が幾らなのか常に確認できるようになります。

「お財布設定」画面(出典:俺家計簿Webサイト)

「銀行口座設定」では、銀行口座(最大10個、初期設定時は最大3個)と口座内の残高を設定します。銀行口座を設定すると、「クレジットカード設定」が利用できるようになるほか、支払い方法で「デビットカード」を選んだり、定期支出で「銀行引き落とし」を選んだりすることができます。さらに、銀行への預け入れを一度の入力で行えるようになります。

「銀行口座設定」画面(出典:俺家計簿Webサイト)

続けて「クレジットカード設定」を入力してみます。ここでは、クレジットカードの「名称」「締め日」「引き落とし日」「引き落とし銀行口座」の情報が必要になります。「締め日」「引き落とし日」に関しては、各カード会社のホームページなどで確認すればいいでしょう。これを設定すると、買い物をクレジットカードで支払った場合、未来に対して家計簿を自動的につけることになり、引き落とし日には、対象の銀行口座から自動的にその金額が引き落とされるようになります(マイナス計上)。

「クレジットカード設定」画面(出典:俺家計簿Webサイト)

「定期収支の設定」で毎月の支払いなどの記録を忘れないようにサポート

初期設定が終わったら、早速家計簿をつけてみましょう。まず大まかな分類の費目を選択し、次に内訳、支払方法、金額、メモを入力します。メモには購入した商品名を入力しておくと、何を買ったのか確認できるので便利です。残高計算はシステムにおまかせ。再確認する必要もありません。これぞWeb家計簿の利点ですよね。

家計簿入力画面

家賃などの定期収支を設定する場合は、「各種設定変更」ページを開いて「家計簿機能設定」を選び、さらに「定期収支の設定」をクリックします。この機能を利用すると、毎月の支払いなどの記録を忘れないようにサポートしてくれるので、とても助かります。設定金額は、「固定」と「変動」のどちらかを選択でき、家賃のように金額が毎回決まっている場合は「固定」を、携帯電話料金のように金額が毎回異なる場合は「変動」を選ぶようになっています。

ワンクリックでグラフや「月間サマリー」として表示する本格的な分析機能も

さて、本コラムの読者の方で、家計簿をつけるならノートや冊子で充分と思っている方はいませんか? でも、それだと後で見直したり集計したりするのが非常に面倒ですよね。「俺家計簿」は、そういった手間がかかる集計作業をすべて自動的に行い、ワンクリックでグラフや「月間サマリー」として表示する本格的な分析機能を備えています。これらの集計結果を活用することで、自分の消費を見直し、節約意識を高めることができるようになります。

「月間サマリー」全費目の集計グラフと、全費目の支出に対する相対比を示す円グラフを表示します(出典:俺家計簿Webサイト)

グラフは、「月間収支状況」「総資産の推移」「月間収支比較過去5カ月/12か月」の3種類。このうち「月間収支状況」グラフでは、任意の費目の収支状況を過去1年分・6か月分・3か月分の期間ごとに、折れ線グラフで表示することができます。

また、パソコン版では月毎のデータをCSV形式でダウンロードが行えるので、エクセルで管理したり、パソコンでバックアップを取ったりすることも可能です。

これまで家計簿をつけることに挫折してきた人も、心機一転「俺家計簿」で新たな家計簿生活を始めてみませんか?

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