キングジムは10月11日、持ち物を見守るモニタリングアラーム「トレネ(TRENE)」を発表した。発売は2018年2月下旬の予定で、価格は税別6,800円。発表と同時にクラウドファンディングサイトのの「Makuake」にて資金調達を実施。わずか数時間で目標達成した。

モニタリングアラームの「トレネ」

トレネのコンセプトは「一人ぼっちの外出サポート」。カフェやコワーキングスペース、あるいはセミナールームなどで、トイレに行ったり、急な電話で席を立たねばならないとき、席に荷物を置いたまま心おきなく「ちょっと離れる」ができるアイテムだ。

使い方はシンプルで、あらかじめスマートフォンに専用アプリを入れ、Bluetoothでペアリングしておく。席を離れるときにトレネのスイッチを入れ、見守らせたい荷物の上に置いておくだけだ。

スイッチを入れたばかりでユーザーがすぐ近くにいるときは、スタンバイ(待機)モード。スマートフォンとトレネが一定以上、離れたことを感知すると、自動的にトレネのLEDが赤に変わって警戒モードに移行する。ユーザーが席に戻ってくると自動的にスタンバイモードになる。

警戒モードのときに第三者が荷物に触れると、加速度センサーが感知してアラームを鳴らしながらLEDを赤く点滅する。不審者が無人の席で荷物に触れているシチュエーションに周囲からの視線を集めることで、ユーザー本人がすぐに駆けつけられない状況でも盗難を抑止できる。

手に載せたところ。この形状はパイロン(カラーコーン)をベースデザインとしている。本体カラーは黒のみだが、ユーザーの反応次第で違う色の展開も考えたいとのこと

本体側面に充電用のmicro USBポートを搭載

底面に主電源とスイッチがある。主電源は手前の小さい方で、中央の丸いボタンがスイッチ。スイッチを長押し2秒で待機モードがオンになる。出荷時は主電源はオフだが、通常は主電源を入れっぱなしで使うことになりそうだ

トレネを荷物と物理的に紐付けたい場合は、台座を荷物に両面テープなどで貼り付けておき、付属の紐で取り付けておく。トレネを投げ捨てて荷物を持ち去るようなケースも防止できる

警戒モードに移行する距離は最大10メートルで(Bluetooth通信のため)、スマートフォンの専用アプリを使って調整可能だ。加速度センサーの感知も3段階で設定できる。最も敏感なモードでは電車の中の揺れなどにも反応するので、使用状況に合わせて調整すると良さそうだ。

アラームが鳴るまでの感度設定は、振動の少ない自宅やオフィスはレベル1、まれに振動のあるカフェなどはレベル2、常時振動がある電車内などはレベル3が目安となる

アラーム音は無音を含めた4段階の調整に対応する。標準では60秒間鳴り続けて止むが、ユーザーが停止操作するまでずっと鳴り続ける設定も可能だ。

電源は内蔵バッテリーで、使用時間は連続20時間となっている。充電は本体側面のmicro USBポートで行い、フル充電は約2時間。急速充電にも対応するので、離席時間が少しだけならば離席前にちょっと充電するだけでも10分、20分の充電で十分いける。

今のところ、専用アプリはiOSのみの対応で、Android対応はユーザーの反応を見て開発するという。また、1台のスマートフォンで登録できるトレネは現在は1台のみ。複数のトレネを1台のスマートフォンから利用可能にする調整は現在検討中で、実施する場合はアプリケーションのアップデートのみで対応する予定だ。

トレネの現在のモードをスマートフォン上で表示

詳細設定画面。ここから各種設定の変更などが可能だ

警戒モード中はLEDが赤く点灯する。規定以上の振動を与えるとアラームが鳴ってLEDが点滅する

警戒モード中のスマートフォンの画面