【レポート】

Windows環境でMacBook ProのTouch Barが使える「Parallels Desktop 13 for Mac」

パラレルスは8月24日、Mac上でWindowsやLinuxなどのゲストOSを実行できる「Parallels Desktop」の最新版となる「Parallels Desktop 13 for Mac」の発表会を開催。製品の詳しい概要説明やデモが行われた。

今回のParallels Desktopのアップデートは、秋発売のmacOS 10.13 High Sierraへの対応はもちろんのこと、Windowsの最新アップデートへの対応、パフォーマンスの向上、ファイル転送の高速化などが施されている。

Parallels Desktop 13 for Macの概要説明には米Parallels社のアジア・太平洋地域 ジェネラルマネージャーのケビン・グリーリー氏が登壇。新機能などを紹介した

各種新機能は米Parallels社のシニア・プロダクトマネージャーであるカート・シュマッカー氏によって披露された

まず最新OSへの対応に関しては、現在利用可能なmacOS 10.13 High Sierraのパブリックベータでの動作確認ができている。Windowsについてはこの秋リリース予定のWindows 10 バージョン1709(Fall Creators Update)にも対応する。また、機種では秋以降に登場するiMac Proも完全対応し、32コア(vCPU)、128GB RAMをサポートする。

パフォーマンスに関してはUSBデバイス、Mac上でWindowsのファイルを操作する際のパフォーマンスも最大40%高速化し、Windows上でのファイル操作、スナップショット作成も最大50%高速化。さらにThunderbolt用外付けSSDに関しては最大100%と大幅に向上し、ネイティブ環境と同じ水準になったことで、外付けSSDからのVM起動も可能になった。

Touch Barが使える最強Windows

さて今回のアップデートの中で最も注目したいのが、MacBook Proの一部の機種に採用されているTouch BarをVMのWindows上で利用できる機能だ。

まずVMのWindowsを起動すると、Touch Bar上にWindows VMのタスクバーに登録されているものが表示され、ワンタッチで利用可能になっている。さらにMacと同じように、アプリ内で一部の機能をTouch Barから呼び出して使うことができる。例えばMicrosoft Officeの各アプリやIE、Edge、Modzilla、Google ChromeなどのブラウザはTouch Barで利用できる機能が登録されている。

Touch Barはそのままでは見えないので画面上にツールを使って表示しているが、タスクバーにあるアプリなどがそのまま表示されているのがわかる

Microsoft Wordを起動したところ。文字指定で使う太字や斜体、アンダーラインなどがTouch Barに表示されているのがわかるだろう。これをタップすれば、Windowsアプリ上の指定範囲に適用できる

さらに面白いのは新機能の「Touch Bar ウィザード」を使うことで、設定されていないアプリでもTouch Bar操作が可能になる点だ。アプリ利用時に「Touch Bar ウィザード」を呼び出し、Touch Barにドラッグ&ドロップで登録すると、それ以後はアプリを起動すればTouch Bar上にボタンが表示され、ワンタッチで利用できる。

Touch Bar設定されてないアプリでは「Touch Bar ウィザード」を使うことで、ドラッグ&ドロップで機能を登録できる

他にもWindowsの秋のアップデートで実装される予定の「Windows 10 People Bar」という機能に先行対応している。この機能はWindowsの連絡先をタスクバーに登録して簡単に呼び出すことができる機能だが、Windowsのタスクバーに登録できるのは3人分のみ。しかしParallelsを使えば、MacのDockに制限なく登録が可能になっている。

VM上のタスクバーに顔アイコンが登録されており、これがワンタッチで連絡先を起動できる「People Bar」という新機能。Windows上では3つしか登録できないが、 Dockには4つ登録されているのがわかるだろう

これらの機能を組み合わせることで、Windows機よりも便利なWindows OSが動くMacを作ることが可能になる。Windowsのインストールもワンクリックで直接ダウンロードが可能になり、後からプロダクトキーを入力してそのまま使い続けることができる。

その他の便利機能

その他にもいくつかの便利な機能がある。まずmacOS 10.12 Sierraで搭載された「ピクチャー・イン・ピクチャー」機能を使って、複数のVMマシンを小さく表示しておくことができる。表示された小さなウィンドウ上のVMは稼働しており、実際に操作もできる。透過設定も可能なので、ブラウザなどのアプリを起動した上にオーバーレイ表示されていてもあまり邪魔になることはないだろう。

表示という点ではグラフィックのレンダリング機能が向上し、Retinaディスプレイでもジャギーの出ない綺麗な文字表示も可能になっている。

Retinaディスプレイでもジャギーの少ない表示ができるようになった

そしてMac上で使える単機能ツールを集めた「Parallels Toolbox」も3.0になり、12では20個のツールだったものが13では32個に増加。例えば動画をアニメGIFに変換するツールでは、ファイルを選択して変換したい範囲を指定し、ボタンを押すだけでアニメGIFへの変換が可能だ。これまで色々なアプリを組み合わせて作成していたものが簡単にできるという点では、誰かに刺さる便利なツール類ということになるだろう。

メニューバーから呼び出すことができるParallels Toolbox。新しい機能も追加され、32の単機能ツールが利用できる

Mac上でWindowsやMacのVMを動かすアプリとして登場したParallels Desktopだが、今やWindowsを超えるWindowsを使うためのアプリとしてWindowsユーザーも積極的に利用したいと思えるアップデートといえそうだ。

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