去る2017年6月8日、日本サムスン主催の「2017 Samsung SSD Forum,Japan」が開催された。その名の通りSamsungのSSDに関するフォーラムであり、日本での開催は昨年に引き続き2回目だ。PCの世界ではコモディティ化したといっても過言ではないSSDだが、社会のIT基盤でもどんどん存在感を増している。本フォーラムの多彩なセッションとSSD関連の展示を、余すことなくお伝えしよう。

2017 Samsung SSD Forum,Japan

基調講演で経産省の情報関連政策が紹介される

最初に日本サムスンの李彰洙氏が開会の挨拶を行い、SSDの重要性を説いた。続いて、経済産業省の佐野究一郎氏が「情報関連政策の動向について」というタイトルで基調講演を行った。その要旨は以下の通りだ。

Society 5.0と呼ばれる次世代社会では、Connected Industriesが主役となり、自動車やロボットなどからリアルデータを取得できるIoT化は日本にとってチャンスである。日本は少子高齢化や医療・介護費増大といった社会課題の先進国であり、これらの課題解決に向けて、AIやIoTをいち早く社会実装できる環境にある。また、サイバー攻撃の脅威は日々高度化を続けており、企業はその対策を継続し続けることが重要であり、そのための支援を行っている。

最初に、日本サムスンの李彰洙氏が開会の挨拶を行った

次に、経済産業省の佐野究一郎氏が、「情報関連政策の動向について」というタイトルで基調講演を行った

Society 5.0と呼ばれる次世代社会では、Connected Industriesが主役となる

自動車やロボットなどからリアルデータを取得できるIoT化は日本にとってチャンスである

日本は少子高齢化や医療・介護費増大といった社会課題の先進国であり、これらの課題解決に向けて、AIやIoTをいち早く社会実装できる環境にある

また、サイバー攻撃の脅威は日々高度化を続けており、企業はその対策を継続し続けることが重要である

サーバーとストレージの両方の機能を統合したハイパーコンバージドインフラ

富士通 牧雄治郎氏

次に、富士通株式会社の牧雄治郎氏が、「富士通のハイパーコンバージドインフラ」についての講演を行った。

ハイパーコンバージドインフラ(HCI)とは、サーバー筐体にサーバーとストレージの両機能を統合した製品であり、設計や構築、運用の煩雑化を解消できるため急成長している。富士通のHCI「PRIMEFLEX HS」は、容易な導入、高い拡張性、運用容易性を実現した国産唯一のHCIだとする。

Samsung SM863シリーズを採用したSSDモデルは、富士通グループ全社のVDI基盤として使われ、ハイブリッドモデルに比べてブートストーム時の性能が約30%改善。導入コストも約20%削減できた。さらなる運用効率化やレスポンス低下への対策として、HCIは有効であり、特にリモートI/Oアクセスが多いアプリケーションにはSSDが有効である。

ハイパーコンバージドインフラ(HCI)とは、サーバー筐体にサーバーとストレージの両方の機能を統合したもので、設計や構築、運用の煩雑化を解消できるため急成長している

富士通のHCI「PRIMEFLEX HS」は、容易な導入、高い拡張性、運用容易性を実現した国産唯一のHCIである

PRIMEFLEX HS SSDモデルの活用例。富士通グループ全社のVDI基盤として活用しており、Samsung SM863シリーズを採用することで、ハイブリッドモデルに比べてブートストーム時の性能が約30%改善され、導入コストも約20%削減できた

さらなる運用効率化やレスポンス低下への対策として、HCIは有効であり、特にリモートI/Oアクセスが多いアプリケーションにはSSDが有効である