【インタビュー】

"板みたいな"PCでゲーム環境をもっと自由に - G-Tuneから超スリムPC「NEXTGEAR-SLIM」シリーズが登場

マウスコンピューターのゲーミングPCブランド「G-Tune」からユニークな新シリーズ「NEXTGEAR-SLIM」が登場した。一見ただの"板"に見えるが、実はIntel Core i7-6700HQとNVIDIA GeForce GTX 1070を搭載したハイスペックマシンなのだ。今回、マウスコンピューター コンシューマ営業統括部 コンシューママーケティング室主任の小林俊一氏に「NEXTGEAR-SLIM」投入の狙いと製品の詳細について話を聞いた。

NEXTGEAR-SLIM

冒頭でも触れたとおり「NEXTGEAR-SLIM」は、ゲーミングPCブランド「G-Tune」の新たな製品シリーズだが、特徴的なのはその形状で、幅22mmのスリムサイズで見た目は"平たい板"だ。マウスコンピューターでは、コンパクトPC「LUV MACHINES mini」や、スティック型PC「m-Stick」といったさまざまな製品を展開しているが、「NEXTGEAR-SLIM」はこれらとも違うフォームファクタだ。

凹凸がほとんどなくフラットなデザイン

1枚の板という印象の本体。スタンドは標準で付属する

ゲーミングPCの置かれる場所を広げる

「G-Tune」のデスクトップPCでは、すでにフラグシップの「MASTERPIECE」、ミドルタワーPC「NEXTGEAR」、ミニタワーPC「NEXTGEAR-MICRO」、小型PC「LITTLEGEAR」という製品シリーズをそろえている。はたから見ると大きいものから小さいものまで、過不足なく用意されているように感じるが、なぜ新たに「NEXTGEAR-SLIM」を追加するのか。

MASTERPIECE

NEXTGEAR

NEXTGEAR-MICRO

LITTLEGEAR

その理由として小林氏は「ゲーミングPCが置かれる環境やシーンを増やしたい」という。「NEXTGEAR-SLIM」は、従来のゲーミングデスクトップPCに、接続するデバイスを選ばない「デバイスフリー」と置く場所を選ばない「レイアウトフリー」を合わせたものをコンセプトとして掲げる。

通常のデスクトップPCは、小型の「LITTLEGEAR」といえども、それなりに横幅や奥行きがあり、設置場所が机の上や下など、限られてしまうケースがほとんどだろう。また、プレイするゲームや、大人数でプレイする状況を見たいという場合には、PC用ディスプレイでなく、大画面のテレビに接続したいこともある。その場合には、筐体が大きいと移動するのも、配線を繋ぎなおすのも一苦労だ。

「NEXTGEAR-SLIM」は、横幅22mm、奥行き385mmとコンパクトかつスリムで、設置面積は「LITTLEGEAR」比で32%少ない。本体の容量で比べても「LITTLEGEAR」では20.95Lだが、「NEXTGEAR-SLIM」は2.33Lおよそ10分の1で、空間の占有率もかなり小さい。これにより、ディスプレイやテレビの背面といった場所や、いままでPCが置けなかったような小さなスペースに設置することが可能になるという。さらに机の上や下、ディスプレイの横といった定位置に置いたとしても、設置面積が小さいのでこれまでよりもスペースを広く使うことができるとした。

15.6型ゲーミングノートPCとのサイズ比較。サイズ感はかなり似ている

薄型ながらインタフェースも必要十分なものが用意されている。通信機能はギガビット対応有線LANとIEEE802.11ac対応無線LAN、Bluetoothを搭載。アンテナは両サイドに1基ずつ内蔵する。このほか、本体の3面を使って、HDMI×1、Mini DisplayPort×2、USB 3.1 Type-C×2、USB 3.0 Type-A×3、カードリーダー、オーディオポートを備える。つまりハイエンドゲーミングノートPC並みにそろっている。

側面(?)に有線LANポート、USB 3.0×1、カードリーダ、オーディオポートを配置

もう一方にMiniDisplayPort×1、USB 3.1 Type-C×2、USB 3.0 Type-A×2

上側に電源ポート、HDMI×1、MiniDisplayPort×1を備える。電源はACアダプタ

ハイパフォーマンスノートをデスクトップに

「NEXTGEAR-SLIM」のベース構成は、CPUがIntel Core i7-6700HQ、メモリが8GB、ストレージが240GB SATA SSD、グラフィックスがNVIDIA GeForce GTX 1070 8GB、OSがWindows 10 Home 64bit。スペック面から見ても「ゲーミングノートをデスクトップに持ってきた」といえる。全体的に高めのスペックだが、小林氏は「ある程度高いパフォーマンスがないと、結局使われなくなってしまう可能性がある」と説明する。

製品名 NEXTGEAR-SLIM is100BA1 NEXTGEAR-SLIM is100SA1 NEXTGEAR-SLIM is100GA1 BTOオプション
OS Windows 10 Home 64bit Windows 10 Pro 64bit
CPU Intel Core i7-6700HQ -
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 1070 8GB -
メモリ 8GB(8GB×1) 16GB(8GB×2) 32GB(8GB×4) 64GB(16GB×4)
SSD 240GB SATA(2.5インチ) 256GB SATA(M.2) 512GB PCIe 3.0x4(M.2/NVMe) 1TB PCIe 3.0x4(M.2/NVMe)
HDD - 1TB 2TB
無線 IEEE802.11ac(433Mbps) + Bluetooth 4.2 IEEE802.11ac(867Mbps) + Bluetooth 4.2
バッテリ駆動時間 約3時間 -
本体サイズ/重量 W22×D385×H274mm/1.75kg(本体)
W124×D285×H143mm/0.75kg(本体)
-
価格 税別169,800円 税別184,800円 税別219,800円 -

上位の構成では、メモリやストレージの容量が強化され、さらにオプションでは64GBメモリや1TBのM.2 SSDなども選択できる。ただ、CPUやグラフィックスはベースの構成と変わらない。小林氏は「より高いスペックやBTOの柔軟性を重視する場合は、NEXTGEARシリーズやNEXTGEAR-MICROシリーズを初めとする従来モデルを、さらにコンパクトなモデルがほしいという場合や、スペースを有効活用したいという場合はNEXTGEAR-SLIMを」という。

なお、ほかのCPUやグラフィックスを搭載したモデルについてはいまのところ未定で、「G-Tuneとしても初めてのフォームファクタなので反応のうかがいつつ」とのことだ。

ちなみにメモリスロットは4基、SATAストレージは2基(7mm厚×2、もしくは7mm厚+9.5mm厚)、M.2(PCIe Gen3 x4対応)は2基を備えており、メーカー保証が受けられなくなってしまうが、ユーザー自身が増設や換装することも可能だという。

冷却ファンは3基。サイドと上面のスリットから吸気と排気を行う

新たなフォームファクタ、どう使うかは自由

新たに投入された「NEXTGEAR-SLIM」。さまざまなメーカーがコンパクト、あるいはスリムとうたったゲーミングPCを展開しているが、そのどれとも違ったPCだ。いまのところマウスコンピューターでは、スリムなデザインを生かして、個人の机やリビングなどでの利用を想定しているようだ。

スペックはゲーミングノートPCだが、ノートPCは15.6型なり17.3型なりのフットプリントがある。ユーザーによっては、ノートPC側のディスプレイに加えて、外部ディスプレイを使うケースもある。全体としての設置面積は大きくなる。ある程度のスペックを備えたPCがコンパクトな面積で設置できることに対して、魅力を感じるユーザーもいるだろう。

「コンパクトかつハイパフォーマンス」を必要とするケースとしては、ゲームなどのデモが考えられる。例えば小型PC「LITTLEGEAR」は、VR系のクリエイターからの要望に応えたモデルでもある。こうした層にとっては「LITTLEGEAR」やノートPCだけでなく、新たな選択肢が加わることになる。

「NEXTGEAR-SLIM」は、ユーザーのニーズを吸い上げたというよりは、マウスコンピューターからの新たな提案だ。実際に従来とは異なる環境でのゲームプレイや、自由な使い方が生まれるか注目したい。

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