『アイドルマスターミリオンライブ!』のCD「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER FORWARD 01 Sunshine Rhythm」発売記念イベントが2017年1月14日、首都圏近郊某所で開催され、ユニット・キャンサーよりエミリー役の郁原ゆう、木下ひなた役の田村奈央、横山奈緒役の渡部優衣、ユニット・リブラより伊吹翼役のMachico、佐竹美奈子役の大関英里、福田のり子役の浜崎奈々が出演した。ここでは昼の部の模様を紹介しよう。

「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER FORWARD」はゲーム『ミリオンライブ!』、そして3月に予定されている日本武道館ライブと連動したCDシリーズ。各CDには日本武道館3daysの各日に参加するアイドルと同じ組み合わせのメンバーが参加しており、星座をモチーフにした武道館向けユニットの楽曲と、武道館舞台裏のドラマを収録。「Sunshine Rhythm」組は3月10日の武道館公演初日に出演する。

「ミリトーク!」のコーナーでは、CDにまつわるトークを実施。リブラのユニット曲「Bonnes! Bonnes!! Vacances!!!」は、仮歌だとコミカルな感じだったのが、最終的な仕上がりはギターがたっぷり入ったかっこいい雰囲気になっていたそう。「Bonnes! Bonnes!! Vacances!!!」では大関が最初にレコーディングをしたそうで、Machicoが最初のレコーディングはみんなに参考にされるから緊張すると語ると、大関も同意して意気投合していた。

キャンサーの「ランニング・ハイッ」は疾走感があるハッピーな楽曲だが、渡部は「おっとりした2人(エミリーとひなた)と関西の星(奈緒)みたいな組み合わせが新鮮」と表現。田村は早口なパートをちゃんと歌えても、ノリすぎてひなたから外れてNGだったことがあったとレコーディングの苦労を紹介した。郁原は「ダンスによっては(この曲のステージは)大変なことになるぞと思ってたら、大変なことになった」としみじみ語っていた。

CD収録のドラマパートで話題になったのは、今まであまりなかった組み合わせが実現したエミリーとひなた。郁原と田村はアイドル同士が話すシーンはもちろん、キャスト同士もイベントで共演するなどの接点があまりなかったため、新鮮でびっくりしたとのことだった。

ディベート対決のコーナーは、ユニット名の由来である蟹と天秤のどちらが役に立つかがテーマ。「ゾンビに襲われた時に武器になるのはどっち?」「右手の代わりについてるとしたらどっち?」「大掃除で便利なのは?」という3つのお題で、一対一のチーム対抗ディベートが行われた。

先鋒のMachicoと渡部は、ステージ中央でお互いを見下ろすように(小柄なMachicoはのけぞって)向かい合って一歩も引かない。だがゾンビに襲われた時、というシチュエーションはあまりに天秤が役に立たないシチュエーションなこともあり、Machicoからは「天秤ってなんかかっこええやん」の謎フレーズも。ハサミで戦う有用性を語った渡部が順当に勝利したが、だんだん掛け合い漫才のようになっていく2人が面白かった。

次鋒の郁原と大関の対決は、大関の「買い物の時も蟹の手だとプツンって切れちゃって不便」などのよどみない攻撃に郁原も「勝てる気がしない……」と脱帽。最終戦の浜崎と田村の対決は開始前、浜崎が「天秤って重さを量るやつでいいの?」とそれまでの対決のやりとりはなんだったのかと思う天然さで先制したが、田村の「カニって足がいっぱいあるの?」「カニという名の私なんです」などのさらに上を行く不思議発言で浜崎を完全に幻惑。キャンサーチームに勝利をもたらした。

後半のライブパートでは、まずはキャンサーの渡部、郁原、田村がユニット曲「ランニング・ハイッ」を披露。長身な渡部がセンターに立つと3人の並びのバランスがいい。曲調としては奈緒のイメージに近い元気な楽曲なだけに、ゆったりしたテンポのキャラクターを演じる郁原と田村が早口で楽しく歌う姿はとても新鮮だ。田村も「自分自身こんな激しい曲を歌うとは」と驚いていたほどだ。キュートに寄せた3人の歌声が溶け合う中、ソロパートではエミリーとひなたの素がちょっと顔を出すのが楽しい。全力で駆け抜けるような楽しいステージだった。

リブラの「Bonnes! Bonnes!! Vacances!!!」。Machicoと大関といえば際立った個性があるボーカルの持ち主だが、ソロパートでは声量のある浜崎の歌声の張りとつやが2人に負けないものであることに驚いた。それぞれがいずれ劣らぬ個性の持ち主だからこそ、3人が畳み掛けるように歌い継ぐと相乗効果が素晴らしい。ピースを突き出したり、ズバッと指を指したりする振付では3人が違う方向に対してキメる動きが多く、3人セットでの変化をつけた見せ方を感じるパフォーマンスだった。

全員曲の「サンリズム・オーケストラ♪」は3人ユニットが2つ並んだようなフォーメーション。楽曲としては「オッオー!」のフレーズを会場が大合唱したり、手首を叩くリズミカルなクラップで盛り上げたりと、ライブでこそ生きる楽曲だと改めて実感した。そんなテンションが最高潮になるのが「Dance! Sing! Dance! Sing!」からの英語の掛け合いで、ステージ上は針を振り切ったようなお祭り騒ぎ。歌い終えた田村と渡部がやりきった表情でハイタッチをかわしていたのが印象に残った。

最後の挨拶で郁原が「次に会うのはどこかな?」と振ると、会場は「ぶどうかーん!」の大合唱。ゲーム、CDの物語と楽曲、イベントが連動しながら2カ月後の日本武道館へとつながっていく体験は、贅沢で新しいものだった。