2016年8月3日に、13thシングル「Re:Call」をリリースする声優とアイドルのハイブリッドユニット・i☆Ris。「Re:Call」は、メンバーの芹澤優が出演中のTVアニメ『双星の陰陽師』の7月クールオープニングテーマ曲として用意され、いままでのシングルにはないクールな姿を見せている。
今回は、7月7日に結成4周年を迎え、同月9日に山梨県・河口湖ステラシアターでの「結成4周年記念Live~foooour~」を終えた彼女たちに、4年目を迎えて想うこと、そして新曲「Re:Call」についてうかがった。
土台を長く積み重ねていく
――7月9日に山梨県・河口湖ステラシアターで開催された「結成4周年記念Live~foooour~」お疲れ様でした。7月7日にi☆Ris結成4周年を迎えましたが、現在の心境はいかがでしょうか。
若井 まず、i☆Risは周りのスタッフさんに恵まれているなって思いました。ライブのスタッフさんはデビューのころからずっと一緒で、河口湖での「結成4周年ライブ」の前日にはみんなでバーベキューもして、ほんとにいいチームだなと。より良いものを作り上げようという気持ちが全員にあるので、ライブを作っていて楽しいです。みんな好き、大好き!
茜屋 やっぱり、こうやって「結成4周年ライブ」ができたのもスタッフさんが一から作ってくださったからだよね。改めてここまでやってこれたのは、スタッフさんや、支えてくれるファンのみんなのおかげなんだなって感じました。「ありがとう」って思えるライブでしたね。
澁谷 結局、i☆Risだけで頑張っても見せられるものって限られちゃうんですよね。4歳のi☆Risは、「スタッフ含めてi☆Ris」として一丸となれたというのが大きいかな。2ndライブツアー(「i☆Ris 2nd Live Tour 2016 ~Th!s !s i☆Ris!!~」。2016年4月から5月まで福岡、札幌、仙台、大阪、名古屋、東京で開催された)からライブチームとメンバー全員が、しっかりコミュニケーションを取るようになって、照明さんや音響さんたちスタッフが、いつも以上に私たちがライブをしやすい環境を作ってくれました。赤ちゃんが最初はハイハイして、次は言葉をしゃべってという段階があるのと同じで、i☆Risも最初はアイドルとして右も左も分からない状態で始まって、ようやく4歳を迎え、メンバーとの絆や、発信できることの広がりが増えてきたという感じがします。
久保田 「結成4周年ライブ」で「もってけ!セーラーふく」や「最強パレパレード」、「ウィーアー!」を歌わせていただきましたけど、昔のi☆Risは曲数が少なくて、アニソンカバーを入れないとセットリストが組めないほど大変だったなあって思い出しました。それが4年間やってきて、「この曲をやりたいけど、今回はできないね」と言えるくらいたくさん楽曲も増えました。それと、「Ready Smile!!」のMVは、「結成4周年ライブ」の会場と同じ、河口湖ステラシアターで撮影したんですけど、実際にお客さんが入って、ステージに立つと、「こんなに違うんだ……」ってしみじみ。
山北 11月25日には日本武道館公演も控えていて、メンバー誰一人欠けることなくここまでやってこれました。1周年くらいから話がトントン拍子に進みすぎていて怖いですね。夢なんじゃないかなと思ってしまうくらい変な感じ。
苦手なことに挑戦するのはとても楽しい
――この4年間を一言で表すなら? そして、この4年間で変わったなと思うことを教えて下さい。
若井 「積み木」かなあ。あとは、4年前より幼くなりましたね。私はi☆Risの中でも末っ子なので、みんなが可愛がってくれるんです。一人っ子だったので5人の姉が出来た感覚ですね! みんなお姉ちゃんだけど、年上の背中を追いかける気持ちもあるし、一緒に頑張る仲間でもあります。
澁谷 私は「分岐」かな。たくさんあった分岐を乗り越えて、4歳までやってこれた。自分自身、ダメだった時期もあるけど、そこからどう進むかを選んできて、その選んだ方向がいまにつながっています。変わったことといえば、「自分のやりたいこと」を見つけられたのが大きいですね。声優とアイドルを両立させる上で、やっぱりうまくいかないこともありました。そこで「自分のやりたいことはなんだろう」といろいろ探していたときに、「一回きりの人生なんだから、やりたいことをやろう」という気持ちになれたのが大きな変化かな。もちろん、その変化も受け入れてもらえるまで時間がかかるから、ゆうきが「積み木」と言ったように、その土台を長く積み重ねていくという作業をしたいと思っています。
久保田 私は「挑戦」。i☆Risとしてデビューをする前はただの高校生で、「いやだな」と思うことからまるで逃げてきた人生だったんですよ。i☆Risに入ってから、いろいろなことに挑戦するという気持ちが生まれたんです。メンバーやスタッフさんと接していくことで、「苦手なことに挑戦するのはとても楽しいんだな」って思えたのが4年前と変わったことですね。食生活に関しても、しいたけとか、昔はまったく食べられなかった野菜が少しずつ食べられるようになりました。
茜屋 やっぱり「意識」とか「自分」。4年間いろいろなことをやらせてもらう機会に恵まれて、その中で自分は何がやりたいかがハッキリとしてきたんですよ。3年目で自分を模索し始めて、今年に入ってから舞台をやらせていただき、「お芝居を頑張りたい」という道を見つけました。それまで「私って何ができるんだろう」という意識がすごい強かったんです。「i☆Risとして役に立っているのかな」って悩んでいる時期もありましたけど、この4年間で「自分」を見つけられました!
芹澤 この4年間は「芹澤優」でした! 私は、i☆Risに入るまでは「自分がこの世で一番すごい人間だ」と思っていたんです(笑)。 でも、この4年間でいろいろなことを経験して、私は何が得意で不得意なのかを知ることができました。4年前と変わったことは、いい意味で「迷い」が生まれました。出来ることと出来ないことを知ってしまったからこそ、「じゃあもっと頑張らないといけないな!」って思えるようになりました。昔は本当に迷いもなく、自分の考えたことがすべての正義だと思っていましたね(笑)。
山北 私はいい意味で「葛藤」ですね。2012年に行われた「アニソン・ヴォーカルオーディション」に受かって、「やりたいことができる、やったー!」って感じで上京してきたんですけど、まず最初の難関、一人暮らしというものが待っていました。地元愛が強いので、「帰りたいな……」と思ったことも……。それに、このお仕事はなにか一つだけをやればいいわけではないんです。声優やアイドルを続けていく中で生活もしていかないといけない。上京した時は大学4年生の年齢でした。葛藤の多い4年間だったな。これからも一生分の葛藤をし続けて行きたいと思います!