2016年4月よりTBS、BS-TBSほかにて放送開始となるTVアニメ『少年メイド』。しっかり者のメイド少年とグータラ大人の織り成すハートフル疑似家族コメディとして注目の本作より、メインキャスト陣が語ったメッセージを紹介しよう。

今回の取材は、第4話のアフレコ終了後に行われたもので、TVアニメ『少年メイド』のメインキャスト陣より、小宮千尋役の藤原夏海、鷹取円役の島﨑信長、篠崎桂一郎役の前野智昭の3人が参加。演じる役どころや作品の見どころなどを語ってくれている。

メインキャスト陣が語るTVアニメ『少年メイド』

――皆さんが演じるキャラクターについて教えてください

藤原夏海「私が演じる小宮千尋くんは、早いうちにお母さんを亡くしてしまい、叔父様である鷹取円さんのお家に居候する形になります。最初は少し心を閉ざしていて、ちょっと警戒しているところもあるのですが、話が進むに連れてだんだんと円さんだけでなく桂一郎さんやほかの周りの人たちにも優しい笑顔でほがらかに接するようになり、内面的にもどんどん打ち解けて行く感じが大変可愛らしいなと思っております」

島﨑信長「(鷹取)円さんはとても自由な人です。この人、大丈夫かな? って周りが心配になっちゃうくらい、千尋のようなお節介焼きだと"自分が世話してあげなきゃ"って思うような、ちょっと自堕落っぽく感じさせてしまうところもある自由人です。基本的には柔らかい雰囲気をまとっていますが、表情もコロコロと変わるし、年齢の割にはとても素直で子どもっぽさもある、ユーモアにあふれた面白い人なんじゃないかと思っています。時たま出てくる大人らしさも魅力的です。彼は千尋くんのお母さんの弟なんですけど、彼が千尋くんを引き取った理由や、とても気楽な人なんですけど、彼が彼なりに抱えているモノ、そういったところが第1話の段階からなんとなく仄めかされています。実際、どんなことを抱えているのか、どんな人なのかは、ぜひオンエアを観て、あるいは原作を読んで、知っていただければと思います」

前野智昭「(篠崎)桂一郎は円の秘書をしております。カチッとした見た目とは裏腹に、千尋がやって来て家の掃除などをしてくれている様子を見ると、たぶん家事はそれほど得意ではないんだろうなって思います。円の秘書という立場でありながら、一番の理解者でもあり、プリンとお寿司が好きという可愛い一面もあります」

――『少年メイド』という作品の見どころや魅力を教えてください

藤原「千尋くんは最初、この人たちは誰なんだろう? という警戒心から入るのですが、所々で打ち解けられるように、円さんや桂一郎さんが力を貸してくれて、美耶子さんやあんたろうなど、愉快な仲間たちもだんだんと増えていきます。その中で、千尋が内面的にどう成長していくのか? その成長の姿を観ていただけたらと思います」

島﨑「冒頭から母親が亡くなり、母の弟とはいえ今まで交流がなかった叔父の家に、しかも大豪邸に住まうことになり、半ば自らの希望で、いきなり"少年メイド"として働くことになるというのは、とても過酷で大変な状況だと思うんですよ。でも、千尋くんは前向きにパワフルに生き抜いていって、その上で、円をはじめ、みんなとコミュニケーションをとって心の絆も繋げていく。そんな心身ともに成長していく、絆を育んでいく姿が一番の見どころだと思います。この作品は、登場人物が基本的にみんなあたたかで、素直な人が多い。そんなキャラクターたちが絆を育み合って、何か困難に打ち当たっても、みんなで前向きに努力してそれを乗り越えていこうとする姿は、観ていてとても心が温かくなるし、前向きなエネルギーをもらえる作品だと思っています」

前野「基本は千尋と円の成長物語だと思うのですが、それに加えて、桂一郎や美耶子など、いろいろなキャラクターが彼らと関わっていくことで、また新しいドラマが生まれるという展開になっています。そういったキャラクターたちのユーモアあふれる会話が随所に散りばめられているので、本当にどなたが観ても心が浄化される、そんな作品だと思います」

――藤原さんは今回が初主演とのことですが、千尋役が決まったときの感想はいかがでしたか?

藤原「お電話をいただいたとき、『動揺しすぎだろう』ってマネージャーさんにツッコミを入れられたくらい驚いて、しばらくは現実を受け入れられなかったです。だんだんと日が経ち、初アフレコが近づくにつれて、千尋役をやらせていただくという実感が持てるようになったのですが、最初はとにかくパニックでした(笑)」

――実際に演じてみての感想はいかがですか?

藤原「厳しいツッコミの反面、優しい心も持っていたり、子どもならではの"お母さん、寂しい"みたいなところもあったりする、喜怒哀楽が激しい役なので、いろいろな表情を表現することにやりがいを感じています」