スマートフォン写真や動画の自動バックアップも

WD Cloudは、スマートフォン専用アプリ「WD Cloudモバイルアプリ」が用意されており、スマートフォンやタブレットとの相性もよい。Android版とiOS版があり、機能はほぼ同じだ。

WD Cloudモバイルアプリは、WD Cloudにクラウドアクセスしてファイル閲覧などを行うだけでなく、スマートフォンで撮影した写真・動画を自動的にWD Cloudの指定フォルダへバックアップ(アップロード)する機能を備えている。スマートフォンやタブレットで撮影した写真・動画が、即座にWD Cloudへバックアップされる動作だ。端末側の誤操作で写真・動画を消してしまっても、WD Cloudからダウンロードできるので安心だろう。

また、スマートフォンやタブレットのストレージ容量が不足してきた場合でも、古い写真・動画を消せば余裕が生まれる。スマートフォンやタブレットで写真・動画をたくさん撮影している人には、大変ありがたい機能ではないだろうか。なお、格安SIMなどで通信データ量に制限がある場合は、スマートフォン側のWD Cloudモバイルアプリ設定で「Wi-Fi接続時のみ自動バックアップ」を有効にすればよい。

(1)WD Cloudモバイルアプリの初回起動時は、クラウドアクセス用のメールアドレスとパスワードを入力

(2)写真や動画の自動バックアップ機能に関する設定。Wi-Fi接続時のみ自動バックアップを有効にするか、Wi-Fi接続時とモバイル通信時の両方で自動バックアップを有効にするかを選択できる

(3)次に自動バックアップ先のフォルダを指定。WD Cloudの既存のフォルダでもいいし、新規フォルダを作成してそこにバックアップしてもいい

(4)Publicフォルダの下に新規フォルダを作成することにした

(5)Publicフォルダの下にAndroidフォルダを作成し、そこに写真や動画の自動バックアップを行う

(6)WD Cloudモバイルアプリで、WD Cloudに保存されているファイルを閲覧しているところ

高性能で使いやすい。クラウド対応NASの決定版か?

WD Cloudは、高性能で使いやすいクラウド対応NASであり、初めてNASを導入する人でも比較的簡単に使いこなせるはずだ。同じような機能を持った低価格なNASキットもあるが、別途HDDを用意して取り付ける必要があったり、パフォーマンスがそれほど高くなかったりすることもある。

その点でWD Cloudは、買ってきてすぐに使えるだけでなく、高性能なデュアルコアCPUを搭載しているためパフォーマンスが高い。専用アプリケーションも使いやすく、自動同期機能や自動バックアップ機能、スマートフォンの写真・動画の自動バックアップ機能と、便利な機能がそろっている。WD Cloudがあれば、複数のPCに分散したデータも一括して管理でき、作業中のファイルをうっかり別のPCに保存して、手元のPCにはコピーしてこなかった……といった事故も防げる。

コンシューマー向けのクラウド対応NASとして完成度は高く、複数のPCやスマホを併用している人、家族一人一人がPCやスマートフォンを使っているケースには、特におすすめしたい製品だ。なお冒頭でも述べたが、WD Cloudのラインナップと店頭予想価格(税別)は、2TBモデル(25,800円)、3TBモデル(34,800円)、4TBモデル(44,800円)、6TBモデル(62,800円)となっている。予算が許す範囲で、なるべく大容量のモデルを購入するとよいだろう。