日本にはない米Microsoftの小売店「Microsoft Store」で、日本では発売未定の「Surface 3」が展示されていた。今回、取材でボストンに訪れており、付近にあったストアに立ち寄る機会があったので、店舗全体のレポートと交えてお伝えする(関連記事:【LiveWorx 2015】「飛行機の搭乗券が使えたところで何なんだ」 - 米Apple共同創業者のスティーブ・ウォズニアックが語るApple Watch)。

Microsoft Storeは、米国やカナダ、プエルトリコなど、北米のみで展開されているMicrosoftのリアル店舗だ。日本での存在感を考えると、日本でも1店舗くらいはあっても良さそうだが、北米限定というところからして、お膝元以外での展開は考えていないのだろう。

店内には、ありとあらゆるマイクロソフト製品……といっても、基本的にはデバイスメーカーではないため、他社製PCを多く展示している。これは、Apple Storeと決定的な違いといってもいい(Apple Storeもサードパーティ製アクセサリは多く陳列している)。

日本では、苦戦を強いられているXbox Oneはアメリカで健在。人気ゲーム「Halo」の同梱版が349ドルで売られていた点は気になるところだが……。

ほかに、日本では全く売っていない製品も存在する。IS12T以来、国内で販売されていないWindows Phoneと、マイクロソフトのウェアラブルデバイス「Microsoft Band」だ。

Windows PhoneはHTCや、日本ではお目にかかれないBLUの端末を展示。特にBLUはLTE端末が99ドル~と安価で、カラフルポップなデザインが際立っていた。なお、念のため補足すると、freetelマウスコンピュータが日本国内での販売を予定している。

Microsoft Bandは、スマートフォンの通知機能や心拍数モニタ、GPS機能などを備えるウェアラブルデバイス。筆者はApple Watch……ではなく、ソニーのSmart Watch 3(SW3)を利用しているが、同時に付けてみるとバンド側に心拍数を計る光学センサーが内蔵されているため、SW3よりも、やや分厚い印象を受けた。ただ、ウォッチ型ではなく、リスト型のデバイスであるため、見た目はほっそりとしている。充電端子も、キャップを外してMicroUSBを刺さなくてはならないSW3とは異なり、専用の充電端子をはめるだけなので、楽に充電できる。

ほかにも、Microsoftのソフトウェア製品のライセンス販売が行われている。もちろん、日本でも家電量販店などで見る光景なのだが、目玉はWork&Playというライセンスセット。Office 365とXbox Live Gold、Skypeの無料Wi-Fiと世界無料通話、Web版マイクロソフトストアで使える60ドルのギフトカードがセットでたったの149ドルとなっている。このライセンスはアメリカのストア店頭限定販売。恐らく購入しても米国のMicrosoftアカウントでなければ利用できない仕組みになっていると思われる。

Surface 3の変更点は?

では、本題のSurface 3の話に移ろう。Surface 3は3月に突如発表されたSurface Pro 3の小型機種でLTE版の販売も予定されている。店頭でプレオーダー受付をしていたSurface 3はLTE版を除くRAMメモリ 2GB、ストレージが64GBのモデルとRAMメモリ 4GB、ストレージが128GBのモデルの2点だ。前者が499ドル、後者が599ドルで販売される予定となっている。なお、日本での販売は現在未定なので、注意していただきたい。

並べて展示されていたSurface 3(左)とSurface Pro 3(右)

スペック表

実際に触れてみたところ、製品の質感はほぼPro 3と同等で、ディスプレイこそ12インチ、2160×1440解像度のPro 3から10.8インチ、1920×1280の解像度へとスペックが、やや下がっているが、パッと見た限りでは表示品質に差はなかった。

Surfaceといえばお馴染みのType Coverだが、こちらもキーピッチはPro 3と同等で、打感も差は感じられない。唯一明確にあった差は、充電端子が専用端子からMicroUSBに変更された点で、こちらは嬉しいブラッシュアップといえるだろう。

また、ディスプレイを立てて使える"Kickstand"だが、こちらは多段階のポジション設定が3段階に減っていた。ただ、実用上に特段問題はないように感じた。

何故かぽつーんと売っていたおもちゃ