富士通の「LIFEBOOK SH90/T」は、この春から就職や進学などで新生活を迎えた人におすすめしたい13.3型ノートPCだ。長時間駆動と使いやすさを兼ね備え、職場や学校などへ持ち歩くモバイル用途に向いている。PCとしての基本性能も高い上に、豊富なインタフェースを備えた汎用性の高さも魅力だ。今回は「LIFEBOOK SH90/T」の外観や各部の使い勝手、パフォーマンスについてレビューしよう。

LIFEBOOK SH90/T

■主な仕様   [製品名] LIFEBOOK SH90/T   [CPU] Intel Core i5-5200U(2.20GHz)   [メモリ] PC3L-12800 4GB   [グラフィックス] Intel HD Graphics 5500(CPU内蔵)   [ストレージ] 500GB SATA HDD(ハイブリッド)   [光学ドライブ] DVDスーパーマルチ   [ディスプレイ] 13.3型ワイド液晶 (2,560×1,440ドット)   [OS] Windows 8.1 Update 64bit   [サイズ/重量] W319×D215×H13.6~19.8mm/約1.57kg(DVDスーパーマルチドライブ装着時)   [店頭価格(税別)] 185,000円前後  

メインPCにもなれる汎用性の高さ

まずはじめにお断りしておくと、「LIFEBOOK SH90/T」は13.3型ノートPCとして特別軽かったり本体が薄いわけではない。重量は約1.57kgで本体サイズはW319×D215×H13.6~19.8mmと、同カテゴリのなかでは標準的な持ち運びやすさだ。

「LIFEBOOK SH90/T」最大のポイントは、13.3型ノートPCとしては異色の拡張性の高さと大容量バッテリにある。たとえばインタフェース類を見てみると、周辺機器接続用にUSB 3.0端子×3、映像出力用にD-Sub端子とHDMI端子、さらに1000BASE-T対応有線LAN端子やSD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロットが用意されている。

接地面積は幅319×奥行き215mmで、A4用紙(幅297×奥行き210mm)よりもひと回り大きい。通勤や通学に使う標準的なバッグなら、難なく納まるサイズだ

最厚部となる本体背面の高さは19.8mm。写真からはやや厚めの印象を受けるが、実際に手にしてみると意外とスリムに感じる

本体前面の右側には、SD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロットが用意されている

右側面は電源コネクタ、1000BASE-T対応有線LAN端子、D-Sub端子、HDMI端子、USB 3.0端子と並ぶ。D-Sub端子とHDMI端子は近接しておりコネクタが干渉する場合がある

左側面はヘッドホン端子、USB 3.0端子、光学ドライブ、USB 3.0端子の構成

これがより軽くて薄いほかのモデルになると、USB 3.0端子×2とHDMI端子、メモリーカードスロット程度の場合が多い。また軽量薄型なノートPCでは光学ドライブ非搭載のものも多く、ソフトのインストールやファイルのバックアップ用に外付けの光学ドライブを用意する必要がある。

機能豊富な別のPCをすでに所有しているなら、インタフェース類が制限されたモバイルノートPCを選んでも問題はない。だが初めてのPCとしては、「LIFEBOOK SH90/T」のようにひと通りの機能を備えたPCが役に立つだろう。

ちなみにPCをビジネスで利用する場合は、D-Sub端子と有線LAN端子を搭載するマシンを選んでおきたい。D-Sub端子があれば古めのプロジェクタや外付けディスプレイでも映像が出力でき、有線LAN端子は無線LANを導入していない環境で、もしくは無線LANより安定したネットワークの接続に必要だからだ。どんな環境にでも対応できる汎用性の高さは、「LIFEBOOK SH90/T」の強みのひとつでもある。