カシオ計算機のデジタルカメラ「EXILIM(エクシリム)」のハイエンドモデル「EX-100」は、焦点距離28~300mm(35mmフィルム換算。以下、本文内の焦点距離の表記はすべて35mmフィルム換算)の全域で開放F2.8を実現しているのが特徴だ。いわゆるサンニッパ(300mm F2.8)が手のひらに乗る。
そんなEX-100の性能を活かして、4月24日に発売されるのが「EX-100×デジスコ コンプリートキット」(以下、EX-100デジスコセット)だ。これは、興和のスポッティングスコープ(地上望遠鏡)「PROMINAR TSN-884」もしくは「PROMINAR TSN-774」と専用の接眼レンズをEX-100に装着して、焦点距離 約900~4,200mmという驚異的な超望遠を実現するシステム。主に野鳥撮影での使用が想定されている。
カシオ計算機の公式オンラインショップ「e-casio」限定での販売で、コンプリートキットの価格は、TSN-884のセットが484,000円、TSN-774のセットが402,000円(ともに税別)。すでに持っている機材に合わせて必要なもののみを購入できるように、一部セットの組み合わせによる販売も行う。
ところで「デジスコ」とは何だかご存知だろうか。デジタルカメラとスコープを組み合わせた語なのだが、スポッティングスコープにデジタルカメラをくっつけて、望遠撮影を手軽にできるようにしたシステムだと思ってもらえればいいだろう。スポッティングスコープで拡大した画像をデジタルカメラでそのまま写し取るため、クリアな画像を撮影できるのが特徴だ。
何といっても、焦点距離が「デジタルカメラの焦点距離×スポッティングスコープの倍率」となるのが最大のウリ。先述したように、EX-100と興和のスポッティングスコープの組み合わせであれば4,000mm超の焦点距離を実現できる。
EX-100デジスコセットにはそのほか、三脚や雲台、照準器、ケーブルレリーズ、バックパックなどが付属する。必要なものがすべてセットになっている手軽さがいい。カメラにスコープを取り付け、さらに三脚などに装着して「いざ撮影」という状態での総重量が約6kgほどと軽いのも、一眼レフ+超望遠の交換レンズには真似できないメリットだろう。