ゲームの実況配信までの手順を追ってみよう

それではPCを起動して、ゲームを配信するまでの手順を実際に試してみよう。なお配信手順については、「NEXTGEAR i640GA4-SP-TV」のPC内にプリインストールされている「総師範KSK直伝!設定方法.pdf」でも確認できる。PDFには総師範KSK氏の配信設定も載っているので、ぜひ参考にしてほしい。

まず初めに行うべきことは、「Xsplit」のユーザー登録だ。Webページ(https://www.xsplit.com)にアクセスして、メールアドレスやパスワードなどを登録し、IDを作成しよう。登録が完了したら、次にライセンスを購入する。本体に同梱されている「One-Year Premium License」に記載されたURLをブラウザに入力し、専用Webページに移動。先ほど登録したメールアドレスとパスワード、そして「One-Year Premium License」記載のギフト券コードを入力すればOKだ。XsplitのWebページのヘッダーにある「ダウンロード」から、「Xsplit Broadcaster」をダウンロードしてインストールしよう

「Xsplit」を利用するためには、まず初めにユーザー登録を行う必要がある。スクリーン名の項目には任意の文字列を入力すればOKだ

特典の2年分のライセンスは、専用のWebページから登録を行う。同梱されているカードに記載されたURLのサイトで、ギフト券コードを入力しよう

無事インストールが完了したらソフトを起動し、登録したメールアドレスとパスワードを入力してログイン。ソフトの画面が表示される。ニコニコ生放送で実況配信する場合は、メニューバーの左から3番目にある「配信」から「チャンネル追加」を選択し「続き」をクリック。アドインの中から「Nico Nico Douga」を選ぶ。すると「配信」に「Niko NIko Live 2」という項目が追加される。続いて「Niko NIko Live 2」をクリックし、ニコニコ動画のプレミアムアカウントの登録やエンコード設定を行う。

「Xsplit Broadcaster」のログイン画面。Webページにて登録したメールアドレスとパスワードを入力してログインしよう

メニューバーの「配信」からニコニコ生放送を登録する。最初の項目には登録されていないので、「続き」を選んで追加しよう

「Niko NIko Live 2」が登録されたら、ニコニコ生放送の設定を行う。当然だが、プレミアムアカウントでなければ接続できないので注意

これらの設定が完了したら、実際の中継用の画面の構成だ。せっかくなので、プリインストールされている「裏顔TV風配信窓データ」を使用してみよう。ウィンドウ下部の「Scene Sources」にある「Add」をクリックし、「メディアの追加」をクリック。同梱の「kao_tv2013_1127.png」を選択して画面に反映させる。テキストなども表示したい場合は、「More Sources」からプラグインを追加可能だ。続いて、ゲーム画面を映してみよう。今回は「スクリーンを追加」から、Windows用ゲームのウィンドウを表示した。キャプチャカードに接続したデバイスを映したいときは「カメラを追加」から「AverMedia HD Capture」を、全画面表示のゲームを表示させたいときは「ゲームを追加」を選択すればOKだ。そのほか、SkypeビデオやWebカメラの映像を表示させることもできる。画面の設定が終わったら、配信タブから「配信開始」を押してテストし、問題なければ実際に配信しよう。

中継画面に表示される映像や画像は、「Scene Sources」の「Add」から追加する。Windowsでのゲーム画面やキャプチャカードからの入力、Webカメラの映像など、さまざまなソースを表示可能だ

プラグインを追加すれば、テキストやライブストリーム映像、プレイリストによる連続した動画など、さらに多数の映像ソースに対応できるようになる

実際にゲーム画面が表示されたウィンドウを画面に映してみた。この状態で、フレームレートなどを調整していく。設定が終わったら、あとは配信を開始するだけだ

動画配信の手順はたったのこれだけ。前述の通り、手順を追った設定方法マニュアルが付属しているため、だれでも簡単に動画配信が行えるだろう。

ベンチマークで見る「NEXTGEAR i640GA4-SP-TV」の性能

最後に、各種ベンチマークテストでNEXTGEAR i640GA4-SP-TVの性能を数値から確認していきたい。まずはWindowsの動作速度の指針であるWindowsエクスペリエンス インデックス スコアだが、プロセッサからゲーム用グラフィックスまでいずれも「8.5」と優秀だ。プライマリディスクこそHDDであるため「5.9」だが、Windows 8.1を動作させるにあたっての支障は、まずないといっていいだろう。

Windowsエクスペリエンス インデックス スコア
プロセッサ 8.5
メモリ 8.5
グラフィックス 8.5
ゲーム用グラフィックス 8.5
プライマリディスク 5.9

続いて、Futuremarkの定番ベンチマーク「PCMark8」「3DMARK」の2本を試そう。「PCMark 8」のHome acceleratedの結果は、Casual Gamingの値は当然として、ほかの数値も軒並み高い。Windowsエクスペリエンス インデックス スコアの結果同様、日常使いでの快適度の高さがうかがえる。「3DMark」のFire Strikeでは、Graphics Scoreが8000に届こうかという高スコアだ。fpsもそれに準じており、Graphics Testの結果はいずれも30fpsを超えている。

Futuremark PCMark8 Home accelerated 3.0
Your Home accelerated 3.0 Score 4342
Web Browsing - JunglePin 0.316 s
Web Browsing - Amazonia 0.135 s
Writing 4.32 s
Photo Editing v2 0.249 s
Video Chat v2 / Video Chat playback 1 v2 30.0 fps
Video Chat v2 / Video Chat encoding v2 42.0 ms
Casual Gaming 122.1 fps
Benchmark duration 35min 34s
Futuremark 3DMARK
項目 Fire Strike1.1 Fire Strike Extreme1.1
3DMark Score 7137 3474
Graphics Score 7947 3592
Physics Score 11871 11717
Combined Score 3022 1510
Graphics Test 1 38.50 fps 19.16 fps
Graphics Test 2 31.34 fps 13.18 fps
Physics Test 37.69 fps 37.20 fps
Combined Test 14.06 fps 7.03 fps

ゲームのベンチマークも試しておこう。今回は「Tomb Raider」に搭載されたベンチマークと、国産ゲームの定番である「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」の数値を確認した。いずれもフルスクリーンにて検証している。「Tomb Raider」ではスペックに合わせて最高設定である「Ultimate」を選択したが、1920×1080では平均FPSが60に近い58.5と優秀な結果を叩きだした。2560×1440でも39.5と、その性能は非常に高い。また「ファイナルファンタジーXIV」では2560×1440でも「非常に快適」。比較的軽い「ドラゴンクエストX」ではすでに頭打ちとなっており、解像度を変えてもスコアがほとんど変わらない。GeForce GTX 770が実現する、ゲームにおける性能の高さは疑いようがないだろう。

Tomb Raider ベンチマークテスト
設定 最小FPS 最大FPS 平均FPS
1920×1080【Ultimate】 42.6 74.0 58.5
2560×1440【Ultimate】 30.0 50.0 39.5
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編
設定 スコア 評価
1280×720【最高品質】 19007 非常に快適
1920×1080【最高品質】 12073 非常に快適
2560×1440【最高品質】 7933 非常に快適
ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.10
設定 スコア 評価
1280×720【最高品質】 18969 すごく快適
1920×1080【最高品質】 18074 すごく快適

ベンチマーク中の消費電力はどの程度なのか

非常に高い性能を見せる本機だが、消費電力はどれほどのものなのだろうか。ワットチェッカーでのWindowsアイドル時の消費電力は52Wと低いが、3DMark実行時には305Wまで上昇した。キャプチャカードを搭載している分の上積みもあるだろうが、スペックなりの電力はやはり消費してしまうようだ。だが電源容量は700Wと余裕があるため、不安定になることは一切なかった。HDDなどを追加してもまだまだ余裕があるだろう。

消費電力の調査結果
最低【Windows 8.1 アイドル時】 52W
最高【3DMARK実行時】 305W

初めてゲームを実況する人でも、安定して配信できる特別モデル

ここまで確認してきた通り、「NEXTGEAR i640GA4-SP-TV」は"ゲームを快適に動作させながら"ゲームの実況中継を行えるモデルだ。最新のゲームを動作させるだけでもPCにとっては負荷の高いタスクなのだが、それと同時に配信までこなしてしまうわけで、本機の性能と安定性は相当にハイレベルだといわざるを得ない。また、初心者でも簡単に設定から配信まで行えるよう、総師範KSK直伝の設定マニュアルや配信窓データが付属しているという配慮も大変うれしい。しかも特典として「Xsplit」の2年分のライセンスまでもらえてしまう。149,800円(税別)という価格は一見高そうにも見えるが、スペック+キャプチャカード+ライセンス+ノウハウと考えると、実は相当お得なモデルなのだ。ゲームの実況配信にチャレンジしたいゲーマーの方は、ぜひ本機を利用してみてほしい。そして視聴者を楽しませてくれる、新たな放送が生まれることに期待したい。

標準スペック

メーカー マウスコンピューター
型番 NEXTGEAR i640GA4-SP-TV
CPU インテル Core i7-4790K
メモリ 16GB PC3-12800 DDR3
HDD 2TB SerialATAIII
チップセット インテル Z97 Express
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 770
OS Windows 8.1 Update 64ビット
LAN ギガビット(10/100/1000)LAN
インタフェース USB 3.0×6(前面×2、背面×4)、USB 2.0×4(前面×2、背面×2)
サイズ 【フロントパネル着脱前】W190×D543×H450mm
【フロントパネル着脱後】W190×D470×H450mm
ディスプレイ
価格 149,800円(税別)

上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。

価格・構成については、2014/8/29(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。