LINEアカウントを乗っ取られると、どんな事態が起きる?
今や生活に欠かせないLINEですが、アカウントを乗っ取られるとどうなるでしょうか? 具体的には、「自分になりすまされる」「決済サービスにより金銭を奪われる」「アカウントを勝手に削除される」といった被害に遭う恐れがあります。
自分になりすまされて、友だちが被害を受ける
LINEアカウントを乗っ取った攻撃者が自分になりすまし、LINEの「友だち」に連絡して悪事を働きます。「プリペイドカードを買ってきて」などの詐欺メッセージが送られて、自分の知り合いに金銭的な被害を与えてしまうかもしれません。
決済サービスにより金銭を奪われる
LINEにはキャッシュレス決済「LINE Pay」が備わっています。LINE Payを利用している場合、乗っ取り犯にスマホのパスコードなども知られていると、金銭の支払いに使われる恐れがあります。
アカウントを勝手に削除される
乗っ取られたLINEアカウントが削除される場合もあります。その場合、友だちリストや有料スタンプなどがすべて消えてしまいます。トーク履歴やKeepに保存した写真や動画、LINEゲームなどの連動アプリのスコアなどもすべて失われます。
LINEアカウントを乗っ取る手口
LINEアカウントを乗っ取る手口は大きく分けて二つ、「不正ログイン」と「フィッシング」があります。
不正ログインによる乗っ取り
LINEのログイン情報(電話番号やパスワードなど)が破られる、または漏えいして、勝手にログインされてしまうケースです。あなたの電話番号を入手した人が「認証番号を教えて」「パスワードも教えて」と聞いてきて、教えるとログインされてしまうケースもあります。
フィッシングによる乗っ取り
LINEを名乗った「本人確認のためログインしてください」というメールや、すでに乗っ取られたLINEアカウントから「乗っ取られたので協力してください」というトークが送られてきます。記載されたウェブサイトにアクセスすると、アカウント情報を盗まれてしまいます。
自分のLINEアカウントが乗っ取られたか確認する方法
自分のLINEアカウントの様子がいつもと違うと感じたら、以下のチェックポイントで乗っ取られているかどうか確認しましょう。
ログインできない状態になっている
LINEアプリを起動したときに、「利用することができません」と書かれた画面が表示されてログインできない場合は乗っ取られた可能性があります。ただし、スマホの機種変更をしてLINEアカウントの引き継ぎを行っている場合は乗っ取りとは限りません。
ログイン中の端末を確認する
LINEにはログイン中の端末を確認できる機能があります。LINEアプリの「設定」から「アカウント」→「ログイン中の端末」に進んで、心当たりがない端末が表示されている場合はログアウトさせましょう。
ログイン通知を確認する
PCやiPadなど、他の端末からログインした場合は、LINE公式アカウントから通知が来ます。LINEアプリの「トーク」タブを開いて、「LINE」公式アカウントとのトークにメッセージが届いていないか確認しましょう。もし心当たりがない端末がログインしていた場合は、メッセージのリンクからログアウトさせましょう。
LINEアカウントが乗っ取られた場合の対処法
自分のLINEアカウントが乗っ取られた可能性があるなら、すぐに対処が必要です。LINEにログインできる場合とログインできない場合に分けて対処法を説明します。
LINEにログインできない場合、「問い合わせ」から報告
LINEにログインができない場合は、スマホやPCのブラウザでLINEの「お問い合わせ」ページにアクセスし、以下のように入力して対応してもらいましょう。「お問い合わせ」ページの「ログインせずに続ける」をタップすると、問い合わせフォームが表示されます。
LINEにログインできる場合、すぐにパスワードを変更
まだLINEにログインできる場合は、今すぐパスワードを変更しましょう。パスワードを変更すると、乗っ取り犯はログインできなくなるはずです。すぐにトークを確認し、もし友だちにおかしなメッセージを送っていれば、乗っ取られていたことを説明しましょう。
そのほか、乗っ取り犯がVOOMに投稿している可能性もあるので、プロフィール画面の「LINE VOOM投稿」から確認し、不審な投稿を削除します。ウォレットやLINE STOREの購入履歴を確認し、問題があった場合はLINEに連絡しましょう。
友だちや家族のLINEが乗っ取られた場合の確認・対処法
LINEの乗っ取りは友だち経由で広がることがあります。もし友だちから不審なメッセージが来たら、LINE以外の手段で「あなたのアカウントが乗っ取られているかもしれない」と連絡しましょう。次のポイントに当てはまる場合は乗っ取りが疑われます。
- 「プリペイドカードを買ってきて」など、金銭に関わる依頼をしてくる
- LINEのログイン情報を入力するWebサイトに誘導してくる
- 日本語がおかしい、またはいつもの文体と違う
友だちや家族が乗っ取られた場合、先に紹介した確認方法や対処方法を教えてください。よくわからないと言われた場合は、まずパスワードの変更をすすめましょう。
LINEの乗っ取りを防ぐための対策
LINEを乗っ取られてしまうと、周囲に迷惑を掛けるだけでなく、金銭的な被害、トークや画像の紛失など、様々なダメージを受ける可能性があります。乗っ取り被害に遭わないために日頃から対策しておきましょう。
「ログイン許可」の設定をオフに変更する
PCやiPadなど、別の端末からLINEにログインできないように、「ログイン許可」の設定を「オフ」にしておきます。自分がPCやiPadから使いたい場合は、使う時だけオンに変更しましょう。
パスワードを複雑にする、使い回さない、定期的に変更する
パスワードが漏れていなくても、推測しやすいパスワードを使っている場合は、乗っ取られる危険性が高まります。10桁以上の長い文字列や、記号と大文字を混在させるパスワードなどに変更しましょう。他のサービスと同じパスワードを使い回している場合も注意が必要です。3カ月に1回など、定期的にパスワードを変更して対策しましょう。
パスコードロックをオンにする
スマホを盗まれたり、スマホから離れたすきに画面ロックのパスコードを破られた場合、LINEも使われ放題になってしまいます。そもそも盗難や紛失に気をつけるのはもちろんですが、LINEアプリには専用のパスコードを設定できる機能があり、勝手に悪用される恐れをある程度低減できます。LINE専用のパスコードは、LINEアプリの「設定」の「プライバシー管理」にある「パスコードロック」をオンにすると有効になります。
まとめ
LINEアカウントが乗っ取られると、プライバシーの漏洩だけでなく、金銭的な被害も起きる可能性があります。もし甚大な被害が起きてしまった場合は、LINEや警察に相談しましょう。