ネオマーケティングは、全国主要21都市で実施したモバイルWi-Fiルーターの通信速度調査の結果を公表した。同調査は、NTTドコモ、ソフトバンク、UQコミュニケーションズ各社のモバイルWi-Fiルーターを使い、全国主要21都市147地点で通信速度を計測。結果は下り・上り平均速度ともにソフトバンクが最速となった。

3社モバイルWi-Fiルーターの通信速度を調査

今回の調査では、北海道から九州までの全国21都市147地点における各社モバイルWi-Fiルーターの通信速度を計測した。計測に使用したモバイルルーターは、ドコモの「Wi-Fi STATION L-02F」(LG製)、ソフトバンクの「Pocket WiFi 301HW」(Huawei製)、UQの「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14」(Huawei製)。各ルーターにWi-Fi接続した「iPhone 5c」で「RBB TODAY SPEED TEST」アプリを使用し、各端末3回計測を行い、平均値を記録した。期間は3月6日から23日まで。

調査結果によると、全国主要21都市147地点の下り平均速度では、ソフトバンクが14.48Mbps、ドコモが11.16Mbps、UQが6.81Mbps。また、上り速度はソフトバンクが5.97Mbps、UQが5.25Mbps、ドコモが4.61Mbpsとなり、ソフトバンクのモバイルWi-Fiルーターが下り・上り速度ともに最も速かった。

全国主要21都市における下り・上り平均速度

また、主要21都市の中で各社が優勢になった都市数では、下り速度はソフトバンクが15都市、ドコモが6都市、UQが0都市。上り速度はソフトバンクが11都市、UQが8都市、ドコモが2都市となり、こちらもソフトバンクが優位という結果になった。

下り・上り速度それぞれで各社が優勢になった都市数の比較

また、東名阪の三大都市における通信速度を見てみると、まず下り速度では、東京都で19.52Mbps、名古屋市で17.80Mbps、大阪市で11.38Mbpsを記録したソフトバンクが首位となった。一方、上り速度では、東京都は6.68Mbpsを記録したUQが、名古屋市と大阪市はそれぞれ8.61Mbps、7.87Mbpsを記録したソフトバンクが首位という結果だった。

東名阪各都市における各社の下り・上り平均速度

スマホの速度調査でも強さを見せるソフトバンク

今回の調査は、ドコモ、ソフトバンク、UQ各社のモバイルWi-Fiルーターを使用した通信速度調査となっているが、各端末が利用できるネットワークは主要3キャリアのスマートフォンと共通する部分も多い。たとえば、ソフトバンクのPocket WiFi 301HWでは、同社のAndroidスマートフォンで利用できるAXGP方式のSoftBank 4G、さらにiPhone 5s/5cなどで利用できるイー・モバイルの1.7GHz帯LTEに対応。また、UQのWi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14では、WiMAX/WiMAX 2+に加えて、KDDIのau 4G LTEも利用可能となっている。

直近のスマートフォンの通信速度に関しては、ICT総研が実施した全国のローカルエリア計100地点における通信速度調査の結果も公開されているが、同調査でもソフトバンクがiPhone、Androidスマートフォンともに、全国の下り・上り平均速度で最速という結果だった。また、マイナビニュースでも各社のiPhone、Androidスマートフォンで速度計測を実施し、その結果を紹介している。同調査は都内のお花見スポット10カ所で実施したもので、こちらでもソフトバンクがiPhone、Android、下り・上り平均速度のいずれでも最もスピードが速かった。これらの調査をあわせて見てみると、iPhone、Androidスマートフォン、モバイルWi-Fiルーターといった機種の違いに関係なく、ソフトバンクの通信速度が好調であることが興味深い。