篠田麻里子が、自身の立ち上げたファッションブランド「ricori」のプロデューサー兼デザイナーとしてデビューしてから、1周年を迎えた。そのことを記念して、雑誌『Ray』(主婦の友社)、Amebaブログと共同でricoriビジュアルPRを応募するなど、新たな仕掛けを随時展開している。その間、昨年7月にはAKB48を卒業。加入前にはデザイン学校にも通うほどデザイナーに憧れていた篠田にとって、"挑戦と飛躍"の日々が続いている。
昨年1月のインタビューでは、さまざまな仕事と関わる中で「自分が見えてきた」と語っていた篠田。そんな中、4月11日に放送される『銭女』で初の本格2時間ドラマに挑み、初の悪女役を演じることが発表された。
デザイナーという仕事に対して、卒業前後での心境の変化は? また、彼女にとって女優業の位置付けは? その心を動かしたのは、ある人物の言葉だった。21日のファッションショー「東京ランウェイ2014 S/S」初出演後に話を聞いた。
――プロデューサー兼デザイナーとしてデビューしてから、1年が経ちました。
お店がオープンしたのが去年だったんですが、デザインは3年前くらいからやっていたので、まだ1年なんだという感覚です(笑)。
――この1年の大きな出来事と言えば、昨年7月にAKB48を卒業したことですね。デザインやプロデュースに関わる上で、心境の変化はありましたか。
AKBの時は、週に一度の打ち合わせも出られないくらい、忙しくて。深夜3時からの打ち合わせもあったので、どちらかというとricoriのスタッフさんの方が大変だったんじゃないかと(笑)。私の方は仕事の流れでその時間になっているので構わないんですが、スタッフさんは夜までお仕事をされてて、深夜まで待っていくださるわけですから…。私のスケジュール次第なところがあって、動かない部分が多かったですね。今はその点、スムーズに進んでいて、だいぶ改善されたかなと。
――今のところお店も好調のようですが、ブランドとしての今後の展望は?
ほかのブランドと違うのは、1つの会社に入っているブランドじゃないので、自由な部分が多いんです。例えば、ガーリーを作っていて、今年はロックでみたいな冒険もできたり、とにかくどんなことでもできるんです。最初、ricoriを立ち上げた時は、ガーリーで作っていたんですけど、自分の年齢と着るものとのギャップに合わせてどんどん変えていったりだとか、流行も柔軟に取り入れたり。今後もあまりブレないように、いろいろなことに挑戦できるブランドでありたいなと思います。
――思い描いていたとおりのことが実現できているわけですね。
そうですね。東京ランウェイでの衣装の半分以上は、コレクションのために作っているものです。そういうほかのブランドさんではなかなかできない事を挑戦して、ricoriの世界観を見せていくというのも大事なことで。以前と比べると、最近はブランド離れも進んでいる気がするので、ブランド自体を好きになってくれるとうれしいなと思います。
――ブランド愛がひしひしと伝わってきます。
本当ですか(笑)。物だけじゃなくて、ブランドに興味を持たれるように力を入れています。店員さんもすごくかわいくて優しい人が多いんです。洋服を買う時、店員さんの役割もとても重要だと思うんですが、お客さんと対面する店員さんが優しかったり好印象だと、ブランド自体も好きになってくれるんじゃないかなと思っています。
――そんな中、ドラマ『銭女』(フジテレビ系11日21:00~)で初の悪女役に挑むことが先日、発表されました。篠田さんにとっての"女優業"は、どのような位置付けですか。
そうですね、女優業をやるとは思ってなかったです(笑)。卒業する時点では自分にとって一番苦手なジャンルだったので、難しいなと思っていたんです。でも、(笑福亭)鶴瓶さんから「二足のわらじを履くな、じゃなくて、いろんなわらじを履いた方がいい」と言われて。挑戦できない人もいるんだから、履けるものは全部履いたほうがいいと。
その言葉をきっかけに、やってみようと思うようになりました。でも、やるからには一生懸命やりたいので女優業に向けては熱意を、自分の好きなことである洋服には愛情を注いで、どちらもがんばっていきたいです。