「残しながら、蘇らせながら、創っていく」。「日本橋室町東地区開発計画」のひとつとして3月20日に産声をあげる「COREDO 室町2」「COREDO 室町3」には、日本橋の歴史や文化を生かした新展開を図る地元の老舗を始め、全国の"食"や"こだわりのモノ"を提供する全83のショップが出店している。

暖簾や行燈をモチーフとした外装デザインで、伝統ある日本橋の雰囲気を演出

東京メトロ「三越前」駅直結の両施設には、暖簾や行燈をモチーフとした外装デザインで通りを整備することで、日本橋の伝統とともに季節の移ろいを感じさせる景観を作り出している。そうした景観の中で、3月20日から4月6日までは「桜フェスティバル」と題し、桜のライトアップや夜桜オープンバル、周辺店舗をクーポンでお得に楽しめる「ニホンバシ桜バル」などを実施する。

全国のグルメとともに映画も楽しめる

83のショップには、国内外の食や雑貨、ファッションなどが勢ぞろいしており、ここだけの限定品も数多く展開している。

まずは「COREDO 室町2」から。B1から6Fには38店舗がそろい、日本橋エリア初となるシネコンも登場。「TOHO シネマズ 日本橋」には全9スクリーンに約1,800席を備え、都内初の大型スクリーン「TCX」と革新的なシネマ音響システム「Dolby Atomos」を体感できる。

日本橋エリア初のシネコン「TOHO シネマズ 日本橋」

新潟の酒蔵「八海山」の自社商品や、新潟・魚沼の食と文化を発信する「八海山千年こうじや」では、新たに「日本酒bar」をオープン。日本酒に合わせる食として、和洋中といったジャンルにとらわれない食のひとときを提案する。

また、日本橋だけの商品として、「大吟醸和三盆バウムクーヘン」を展開(大/5,000円、小/3,200円)。和三盆とフレッシュバターをぜいたくに用いた生地の表面には、八海山大吟醸を使用した白いグラスをまとわせている。大吟醸のほのかな香りと、江戸時代にかつての日本橋「太鼓橋」をイメージした形にも限定感を出している。

「八海山千年こうじや」では日本酒に合った食事のみならず、新潟物産や八海山大吟醸を使用した「大吟醸和三盆バウムクーヘン」なども展開

アンテナショップ型居酒屋として、和風オイスターバー「牡蠣場 北海道厚岸 コレド室町店」も登場する。厚岸の牡蠣は1年を通して生で食べられる日本唯一の牡蠣であり、コクと甘みが特徴。牡蠣は1個290円から提供し、ランチにはカキフライと海藻ポークが一体になった「厚岸町道の駅名物 カキ豚合戦丼」(1,000円)や、「日本一のカキフライ定食」(1,000円)、「焼魚からの魚茶漬け定食」(1,000円)なども用意している。

そのほか、博多「やまや」の辛子明太子とからしたかなの食べ放題もセットになったランチ(926円)を提供する「博多もつ鍋 やまや コレド室町店」や、芋にこだわった「揚げたて芋けんぴ」(500円・税込み)が味わえる「日本橋 芋屋金次郎」、かつお節だしの奥深さを味わう和ダイニング「日本橋だし場 はなれ」なども出店している。

和風オイスターバー「牡蠣場 北海道厚岸 コレド室町店」では産直の牡蠣が!

「博多もつ鍋 やまや コレド室町店」の「鶏の唐揚げ明太風味定食」(926円)

「日本橋 芋屋金次郎」では、揚げたての芋けんぴが味わえる

「日本橋だし場 はなれ」で和食の奥深さを知る

和空間に全国の工芸も

代わって「COREDO 室町3」。こちらの見どころは、日本橋スタイルを発信する和のレンタルスペース「橋楽亭/囲庵」が設置されていることだ。8畳の茶室「囲庵」と31.5畳の大広間で構成された和空間では、お茶会や女子会の場を提供するのみならず、来街者や外国人も茶道や着物などの伝統文化を気軽に楽しめるイベントも展開する。

「橋楽亭/囲庵」では空間のレンタルのみならず、気軽に参加できるイベントも実施

また、ライフスタイルを提案する国内外のファッション小物や生活雑貨、インテリアのショップも充実。APEC2010で各国首脳に贈られた「真空チタンカップ」なら「SUSgallery」へ、全国の工芸に触れたければ「大日本市 by 中川政七商店」へ。ただ眺めているだけでもワクワクしてくるだろう。

「SUSgallery」の「真空チタンカップ」。その色その輝きに魅せられる

繊細な技は和菓子でも堪能できる。創業200年を超える京都の老舗和菓子店「鶴屋吉信 東京店」では、職人の菓子作りの実演が楽しめる「菓遊茶屋」とお休み処「京茶房」を併設。限定商品として、5色の最中を手作りできる「IROMONAKA」(2,300円)や、どら焼きからインスピレーションを得たもっちり食感の「TSURUYA パンケーキ」(1,300円)を用意している。

「鶴屋吉信 東京店」の隣には、1893年に創業した「茅乃舎」が出店。醤油や茅乃舎だしなど、自然食レストラン「茅乃舎」の料理長が監修した和グロッサリーが並び、家庭でも伝統の味を楽しむことができる。

職人の仕事も楽しめる「鶴屋吉信 東京店」。当店限定の「IROMONAKA」はセット販売のほか、お休み処「京茶房」のお茶菓子としても提供

「茅乃舎」では、樽をイメージさせるインテリアを採用

福徳神社再生で新・日本橋が完成

「COREDO 室町2」「COREDO 室町3」のオープンは「日本橋室町東地区開発計画」の第2弾であり、第3弾としては今年10月に、1,100年以上の歴史ある「福徳神社」の再生が予定されている。この第3弾を経て、同計画は全体竣工を迎えることになるのだが、伝統に新しいにぎわいが添えられた第2フェーズの日本橋を、そぞろ歩いてみるのも楽しそうだ。

※税表示のない価格は税抜き価格