既報の通り、米Appleはスイスのジュネーブで開催されている「Geneva Motor Show」において3月3日(現地時間)、iPhoneを車載システムとして利用するための技術「CarPlay」を正式発表した。本稿では、この技術の狙いやそのインパクトについて簡単にまとめてみたい。

なぜ車載システムでSiriによる音声操作が重要なのか

従来のスマートフォンと連動する車載情報システムでは、音楽や動画再生など、主にエンタテインメント方面での利用を想定した機能が中心だった。実際、連携するデバイスもiPodのような携帯音楽プレイヤーを想定していたこともあり、自動車をこれらデバイスのスピーカードックとして活用していたといえる。

だが、MicrosoftのSyncなどより情報端末としての利用を模索する動きもあり、スマートフォンと自動車の連携は単なる運転中の時間潰しから、より強力なドライブツールとしての能力を獲得しつつある。それがハンズフリーでの機能操作やメール送受信、通話応答、スマートフォン内蔵のカーナビゲーション機能であり、今回CarPlayでAppleや自動車メーカー各社が実現しようとしていることだ。

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