セブン銀行は、全国に1万9000台以上設置しているATMで、1月8日までにセブン銀行口座取引画面の9言語表示を開始した。従来の2言語(日本語、英語)に7言語(タガログ語、中国語、ポルトガル語、スペイン語、ベトナム語、インドネシア語、タイ語)を追加した9言語表示とすることで、日本に住む外国人の方々に海外送金をはじめとするサービスを安心してご利用いただくことを目的としている。9言語表示の対象取引は、セブン銀行口座の(1)引出し、(2)預入れ、(3)残高照会、(4)カード振込、(5)海外送金、(6)暗証番号変更、(7)限度額変更。今回は、3カ国の方々を対象にセブン銀行が実施した、9言語表示の利用体験会の模様をレポートする。
昨年12月18日の"体験会"には、ベトナム、インドネシア、タイの3カ国の出身の方々約20人が参加。セブン銀行のスタッフが、海外送金サービスやセブン銀行口座についての説明をした後、セブン銀行のオフィス内にある「ATMルーム」で、それぞれの言語表示による取引体験を行なった。「ATMルーム」とは、ATMの開発・テストなどを行なう部屋で、セブン銀行の社員でも一部の人しか入れない特別な場所だという。
まず体験したのは、ベトナムの7人の方々。
ベトナムから日本に留学しているファム・ベト・アンさんは、「画面にベトナム語が表示されるのにびっくりしました。すごく使いやすいです。画面を一目見たら操作すべき内容が分かるので、迷わずにすみます」と笑顔。「すごく分かりやすかったので、ベトナムへの送金手続きも2分ぐらいしかかかりませんでした」と話していた。
ウィン・テイ・ヒューさんも、「操作画面が難しくなくて良かった。日本語が読めない人にとっては大変良いと思います。日本に来たばかりの学生や工場で働いている人などが、海外送金する際、とても便利だと思う」と強調していた。
次に体験したのはインドネシアの3人の方々。学生のアンドリアニ・ジャプトニウス・ウィジャヤさんは、「もっと時間がかかると思ってましたが、すごく操作が簡単で、送金手続きが1分ぐらいで済みました。日本語だけだと操作に不安があるので、インドネシア語で表示されるのがすごく便利で嬉しい」と評価。「今までセブン銀行はATMしか知らなかったけど、セブン銀行自体の口座があって、その口座から海外送金もできるのを初めて知りました。ぜひ海外送金サービスも使ってみたい」と笑顔で話していた。
アンドリアニさんの妹のアプリラさんも、「4月から日本で働くので、海外送金サービスを使ってお父さん、お母さんに送金したい。早速、セブン銀行口座を作ります」と話してくれた。
最後に体験したのは、タイの7人の方々。タイ料理店のシェフを務めるチャイシ・ピパット・シリモンコンさんは、「ATMでタイ語が表示されるのは、やはりすごく便利。タイ語だと、操作画面に出てくる表示を全て理解できて嬉しい。両親に車のローンがあるので、その返済資金を送金したい」と話していた。
セブン銀行では昨年2月より、「海外送金カスタマーセンター」で、9言語によるテレホンサポートを行なっているが、今回ATMの取引画面も9言語表示になったことで、更にサポートレベルが向上した。体験会で3カ国の方々に話を聞いて分かったのは、母国語で操作内容が表示されることによって、外国人の皆さんが安心してATMを使えること。例えば、海外でATMを操作する場合に、日本語で操作方法が表示されたら、我々日本人もすごく安心できるのと同じだ。日本で暮らす外国の方々が増えている今、セブン銀行ATMで9言語が表示されるのは、そうした方々にとって心強いサービスといえるだろう。
なお、海外送金サービスの流れを説明する動画は以下のURLで見ることができる。