30店を超える店舗が展開している「門司港焼きカレー」は人気グルメだ

「門司港焼きカレー」は、焼きたてのドリアの食感とカレーの香ばしさが調和した人気のご当地グルメだ。今では九州ならではの食材の豊かさを活用し、ブランド牛や高級海鮮などの載った焼きカレーまで、およそ30店舗以上で積極展開されているという。

ちなみに、焼きカレーについての明確な定義はないものの、暗黙の条件として、「ご飯の上にカレーとチーズがかかっていること」「表面を焼いてチーズを溶かしていること」は挙げられる。今回はそんな焼きカレーの人気店メニューを、現地から紹介したい!

季節限定のあの名物カレーも

今回、地元のタウン誌編集者のR子さんのオススメを受け、最初に筆者が足を向けたのは、門司港駅目の前のビル2階にある「伽哩本舗 門司港レトロ店」。ゲストの好みで辛さやサイズも選べる」と評判である。ここでは人気メニューのひとつである「シーフード焼きカレー」(990円)をオーダーした。

「伽哩本舗 門司港レトロ店」の「シーフード焼きカレー」は990円

少し待つとイカ、エビ、カラスカレイと多彩な魚介類がワイルドに入った皿が登場。見た感じはカレーとドリアのちょうど中間ぐらいか。アツアツの一品を口に入れてみる。シーフードの濃厚な味わいはしっかりと出ており、そこにカレーのスパイシーさやチーズの風味が合わさっておいしい! 卵をかき混ぜると、生卵のやわらかさでまろやかな味わいが口いっぱいに広がる。

「ふくとカキの焼きカレー」は1,200円

この店には、門司港という地の利を生かした豪華なフグとカキを使った焼きカレーも存在している。その名もズバリ「ふくとカキの焼きカレー」(1,200円)だ。筆者のようにエリア外からの訪問客には、その土地ならではの食材が盛り込まれたご当地グルメは、多少値が張っても食べてみたいもの。ましてや一般的な焼きカレーより200円~300円アップするだけなら、是非ともトライしてみたい!

運ばれてきた皿を見て、フグの大きな切り身に感激。上質なバターで炒めたフグと新鮮なカキ。この2つの極上海鮮が、カレーのスパイスに絡むと上品で味わい深いとなる。この「ふくとカキの焼きカレー」は通年メニューではなく、10月上旬から春先までの限定メニューとのこと。お見逃しなく。

九州の食材がチーズと温玉にマッチ!

次に紹介したい店は、門司港駅と門司港ホテルの中間に位置するパルク館1階にある「王様のたまご」。この店では九州の地野菜や和牛ホホ肉、宮崎産のお芋豚など、九州ならではの素材を駆使した焼きカレーを食べることができるという。今回はネットや新聞でも話題となっている「季節のいろいろ地野菜の焼きカレー」(880円)をオーダー。

「王様のたまご」の「地野菜の焼きカレー」は880円

それほど待たずに、アスパラ、トマト、カボチャなどの野菜がトッピングされた一皿が登場した。辛味やバターは控えめで食べやすい焼きカレーだ。野菜の火の通り加減も丁度良い。とろけるチーズの下に温玉があり、濃厚かつマイルド感が増す。「王様のたまご」という店名の通り、この店にはオムライスメニューもそろっているので、機会があれば是非こちらもトライしてみてほしい。

●infomation
王様のたまご
北九州市門司区港町9-4バルク館1F

寿司屋さんが展開する海鮮の焼きカレー

3番目に紹介するのは、ちょっとユニークな店。何と新鮮なネタ自慢の、門司港の「回転寿司屋さん」なのである! その名も「海人」。この店にも焼きカレーがあると教えてくれたのは前述の編集者R子さん。

「門司港ではお洒落なカフェ・レストランだけじゃないんです。魚介類専門店やエスニック料理店でも、焼きカレーを積極的に開発・展開している店が多いんですよ。なかでも『海人』の『海鮮陶板焼カレー」はダイナミックです」。そんな評判を聞いて早速店に飛び込んだ。

回転寿司屋「海人」の「海鮮陶板焼きカレー」は1人前1,260円(2人前から)

この店は魚河岸の仲買人直営店であり、寿司ネタ専門の新鮮な魚介を使っているのが「海鮮陶板焼カレー」なのだ(1人前1,260円。オーダーは2人前から)。カレー、チーズの上に、卵、エビ、イカ、タコ、ホタテなどを盛り合わせ、オーブンにて高温で焼き上げている。文句のつけどころのない海鮮素材とチーズの香ばしい焦げ目やうまみが、絶妙な一品といっていい。

寿司屋さんが展開する海鮮の焼きカレー

最後に紹介するのは、アジアン料理「プリンセスピピ」の王様焼カレー(サラダ付きで1,000円)だ。「食べるほどに元気になるお料理」を目指しているというだけあり、確かにオーダーしてテーブルに運ばれてくると、ワクワクうれしくなるような一品である。

アジアン料理「プリンセスピピ」の「王様焼カレー」は1,000円! 見かけも華やか

「王様焼カレー」は「門司港焼きカレーフェアおいしかったお店」で1位に選ばれたというだけあり、店のこだわりはハンパではない。何しろエスニック料理が専門というこの店。当然、エスニックらしく、新鮮なハーブや野菜が駆使されているのだ。

聞くと、米は山口県吉敷郡の万田酵素栽培米を使用。アジア野菜は福岡の川辺農園より、他の野菜もなるべく地元産を使用しているという。ハーブも自家製のハーブを始め、デトックス効果の高いハーブを数多く使用。健康や食生活を気にする女性たちから圧倒的な評価を誇っているのもうなずける。

●infomation
プリンセスピピ
北九州市門司区西海岸1-4-7 B1F

いずれも門司港の観光名所近くに位置している上に、超人気店であることもあり、ランチタイム前後は混みあうことも必至だ。できれば事前に電話予約をして、時間には余裕をもって訪れてみてほしい! また、もしあなたがカレー大好人ならば、単品オーダーで複数店舗を食べ歩きしてみても楽しいぞ!