iOS 5で登場した音声アシスタント「Siri」。iOS 5.1アップデートと同時に日本語サポートが追加され、その高い認識精度は一躍話題となった。クラウドベースの音声アシスタントサービスは、NTTドコモの「iコンシェル」など複数あるが、「転送してくれ」と話しかけるとスタートレックの転送装置を連想させる返事があるなど、当意即妙の受け答えでは一枚上手の感がある。
そんなSiriも、iOS 7のリリースにあわせ機能強化が図られ、晴れてβ版から正式版へと進化。19種類の言語に対応、うち英語(アメリカ合衆国)とフランス語(フランス)、ドイツ語(ドイツ)では声の性別を選択できるようになった。日本語は従来どおり女性の声のみだが、今後男性の声が追加される可能性は高そうだ。
目立った変化としては、「設定」に対応したことが挙げられる。Wi-FiやBluetooth、機内モード、おやすみモードといったスイッチがある設定項目は「○○をオン(有効)にして」と話しかければ有効に、「○○をオフ(無効)にして」と話しかければ無効にすることが可能になった。「モバイルデータ通信の設定を見せて」といった要領で話しかければ、その設定画面を直接表示することもできる。
メインの検索エンジンがGoogleからBingに変更されたことも、大きな変化といえる。Siriが対応しきれない質問をすると、iOS 6以前は「よろしければ"○○"をインターネットでお調べしますよ」とGoogleに検索を任せる仕様だったが、これからはBingで検索した結果をダイレクトに表示する。さらにWikipediaと連携したナレッジ検索に対応、百科辞典ライクに使うことも可能になった。なお、日本語モードではWolframAlpha(統計データなど定量的情報をもとに回答するナレッジ検索エンジン)に対応しないことは従来どおりだ。