日本最大級の模型の見本市「第52回 静岡ホビーショー」(主催:静岡模型教材協同組合)が、5月16~19日の4日間にわたってツインメッセ静岡にて開催された。レースカーのラジコンやガンダムのプラモデルなどが注目を集める一方、鉄道模型も存在感を示した。
鉄道模型の主要メーカーがこぞって新製品を出展
「静岡ホビーショー」は、毎年8万人前後が来場するビッグイベント。主要な模型メーカーの多くが本社や生産拠点を置く静岡に、世界中からバイヤーや関係者、愛好家が集まる。今年は77の関連企業や団体が一堂に会し、鉄道模型メーカー各社も出展。新製品を発表した。
中でもひときわ大きなブースを構えていたのがトミーテック。Nゲージを主力とする「TOMIX」ブランドからは、最新鋭の新幹線N700Aの製品化を発表する一方、御殿場線で活躍した旧型国電や、バブル期に活躍したジョイフルトレイン「パノラマライナーサザンクロス」の機関車など、多彩な新作を披露した。
その他、鉄道各社の制服を着た女子キャラクターが人気の「鉄道むすめ」や、鉄道部品を模型にした「部品模型シリーズ」ブランドからもユニークなアイテムが発表され、幅広い層から関心を集めていた。
KATOやグリーンマックス、マイクロエースといった他の有名メーカーも、Nゲージを中心に新製品を展示。懐かしの「181系100番台とき・あずさ」(KATO)、通勤電車「西武新2000系後期形」(グリーンマックス)、観光列車「キハ47 指宿のたまて箱」 (マイクロエース)など、バラエティに富んだ試作品が並んだ。
会場でしか手に入らない限定販売モデルもイベントの華。ポポンデッタは、国鉄浜松客貨車区で運用されていた「ワキ1327」など、静岡ゆかりのモデルを用意した。
とくに鉄道ファンの注目を集めたのが、造形村の「EF13凸形 電氣機関車」。第2次世界大戦中に開発された車両の、精密な完成モデルだ。一方、子供たちに人気だったのは、バンダイの「Bトレインショーティー」シリーズ。形状やカラーリングはリアルなままに、車両を短くしたミニモデルで、話題の「新幹線N700A」など新製品が並べられた。
なお、「静岡ホビーショー」一般公開日に合わせ、周辺の複合施設では、日本最大級の鉄道イベント「グランシップ トレインフェスタ」も開催。近隣の静岡鉄道長沼車庫でも見学撮影会が実施されており、これらのイベントを"ハシゴ"するファンも少なくなかった。各イベントとも、静岡市による「静岡ホビーウィーク」というプロモーションの一環で開催されたもので、鉄道ファンに大満足の週末を提供したようだ。