パソコンとペンタブレットを用いて簡単にオリジナルイラストを制作し、自分だけのグリーティングカードを作るステップを紹介していく本連載。今回はPhotoshopのブラシ設定を変えるだけで、絵が10倍オシャレでかわいく見える技を紹介します。

ブラシを変えてみよう

Photoshopには、あらかじめ様々なタッチのブラシツールが用意されていますが、更に「ブラシパレット」の設定を使うことによって、線の太さや形状などにこだわったブラシを作ることができます。今回はラフに描いた絵でも、お洒落でかわいく見えてしまう、おすすめのブラシ設定をご紹介します。

下のふたつの絵をみて下さい。実は、どちらも同じ「鉛筆」ツールの中の「ハード円ブラシ」で描いたものです。同じブラシを使っていますが、左は初期設定のまま、右はブラシパレットで設定を追加しています。

初期設定のハード円ブラシ(左)、ハード円ブラシに、「シェイプ」と「散布」を加えたもの(右)

この手描き風ブラシを作る方法は、たったの2ステップ。「ハード円ブラシ」を選んで、ブラシパレットで「シェイプ」と「散布」のふたつにチェックを入れるだけです。

ブラシパレットは、ブラシツールの側にあるブラシ立てのアイコンマークをクリックするか、メニューバーの「ウィンドウ」→「ブラシ」で選択して開きます。また、ショートカットキー「F5」でも呼び出すことができます。

ブラシパレットを開くと、上記のようなウィンドウが出てきますので、「シェイプ」、「散布」のチェックボックスをクリックします。「シェイプ」はペンタブレットの筆圧を感知して線に強弱を付けられる機能、「散布」は輪郭をランダムに分散させてデコボコとした表現にできる機能です。このふたつをオンにすることで、筆圧に応じて変化する自然な線が描けるようになるのです。

ペンの散布の粗さは、ブラシパレット内のスライドバーで調整が可能。パレット下部に表示されるプレビューを見ながらお好みの太さ・粗さに調整してみて下さい。

また、描線の見え方はドキュメントの解像度によって変化してきます。描いた時にギザギザとした硬い線に見えてしまう場合は、解像度の数値がWeb用の72dpiになってしまっているなどの可能性が考えられます。まずカンバスの解像度を上げてから、ペンの設定を調整すると良いでしょう。

筆圧による線の「タメ」や「抜き」を上手くアクセントにすることがコツ。慣れてきたら、ある程度のブレは気にせずに勢いを付けて描くのが垢抜けて見えるポイントです。さて、次回はこのイラストに色を付けていきましょう。お楽しみに!

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※同連載ではPhotoshop CS6を利用しています。