メインマシンとして使用する据え置き型ノートPCを選ぶとき、快適さを大きく左右するポイントになるのが画面サイズだ。マウスコンピューター「LuvBook D」シリーズは、17.3型液晶ディスプレイの搭載により、見やすく迫力のある画面表示が特徴で、さらにSSD+HDDのツインドライブに対応し、スペック面からも高い快適性の実現に力を入れたモデルだ。今回は、Core i7とツインドライブの構成をとりながら10万円を切る「LB-D721S-SH」に触れ、その快適性能を実際に味わってみたい。

画面サイズ、CPU、グラフィックスのすべてが余裕のスペック

「LuvBook D」シリーズの天板を開いて、まず目に飛び込んでくるのが17.3型の大画面液晶ディスプレイだ。フルHD(1920×1080)表示に対応した光沢タイプのパネルを採用しており、デジカメで撮影した画像やHD解像度の動画コンテンツなどを鮮やかかつ精細感の高い表示品質で楽しめる。

17.3型の大画面を搭載した「LuvBook D」シリーズ

一般に、OSやアプリケーションソフト側で解像度の調整を行わない限り、ディスプレイが高精細になればなるほど、画面上の文字やボタンのサイズは小さくなる。このため、フルHDディスプレイでは可読性や操作性が心配となるユーザーもいるかもしれないが、顔と画面の距離が近いノートPCでは、17.3型の大画面であれば使用にあたって不都合に感じることはまずない。多くの情報を表示でき画面を広く使えるというメリット、動画を楽しむときなどの迫力、そしてWebページを見たり文書を編集したりするときの使い勝手、これらのバランスに優れているのが17型クラスのフルHDディスプレイといえるだろう。

天板はヘアライン仕上げの落ち着いたデザインとなっている

「LuvBook D」シリーズには複数のモデルが存在するが、CPUはいずれもクアッドコア版のCore i7を搭載。今回のLB-D721S-SHでは動作周波数2.40GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3.40GHz動作のCore i7-3630QMを標準装備しており、動画エンコードなど大きなCPUパワーを要する用途にも十分対応できる。また、さらに上の性能を求めるユーザーは、BTOオプションでCore i7-3740QM(2.70GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3.70GHz)またはCore i7-3840QM(2.80GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3.80GHz)を選択することもできる。

最近はフルHDノートであってもグラフィックスはCPU内蔵機能のみという製品も少なくないが、本機はNVIDIAの"Kepler"アーキテクチャを採用したGeForce GT 650Mを搭載しており、普及価格帯のノートPCとしては高いグラフィックス性能を有している。もちろん、ゲーマー向けPCではないので「どんなゲームでも快適に」とまではいかないが、CPU内蔵グラフィックス機能とは段違いのパフォーマンスなので、時にはゲームも楽しみたいというユーザーには魅力的だ。また、省電力のCPUグラフィックスと高性能のGeForceを自動的に切り替えるOptimusテクノロジに対応しており、電力効率も高い。電源の取れない場所での使用時や、深夜に少しでも静かにPCを使いたい場合などは、キーボード左上にあるVGAボタンを押してGeForceをオフにすることで、消費電力と発熱を抑えることができる。

余裕のサイズを活かした使いやすいキーボード。右側にはテンキーも装備する。左上のVGAボタンでOptimusテクノロジの動作を変更できる

パワーユーザー必須のツインドライブをノートで実現

そして、17.3型というボディサイズの余裕を活かし、本体内部に用意されたのが、2つの2.5インチドライブ搭載スペースだ。底面のフタを取り外すと、中央と角の2カ所にそれぞれドライブが装着されていることがわかる。

底面のフタを外すと、左下にSSD、中央にHDDが搭載されているのがわかる

アクセススピードが高速なSSDと安価で大容量なHDDの両方を搭載するツインドライブ構成は、デスクトップPCを使うパワーユーザーの間では今や当たり前になった。OSなどのソフトをSSDに格納することで起動時間の短縮やレスポンスの向上を図り、これにHDDを追加することで動画など大きなデータを保存するための容量も確保する。何台ものドライブを搭載できるデスクトップPCなら、このような構成は簡単だが、スペースの少ないノートPCではまだ一部のモデルに限られており、この点で「LuvBook D」シリーズには大きなアドバンテージがあるといえるだろう。

また、それぞれの2.5インチベイに搭載できるドライブの選択肢が幅広いことも特筆すべき点だ。今回紹介しているLB-D721S-SHでは第1ドライブにインテル520の120GB、第2ドライブに1TB HDDを搭載しているが、両方のドライブをSSDに変更することも可能。SSDの種類はインテル520の120/240/480GB、インテル330の120/240GB、Samsung 830の256GBが用意されており、好みとニーズに合わせて選択できる。

標準搭載されているSSDのインテル520

光学ドライブはシリーズ全モデルで書き込み対応のブルーレイディスクドライブを採用。市販のブルーレイソフト再生や、自分で編集したHD動画の保存などに利用できる。

Windows 8プリインストール、7も選択可

発売されたばかりの最新OS・Windows 8がプリインストールされており、電源オンですぐに新しいWindowsの世界を楽しめるのもポイントだ。「Windowsストア」を通じて提供される新ユーザーインタフェースを採用したアプリは、Windows 8でないと利用できないため、最新のアプリをすぐに試してみたいというユーザーは、Windows 8プリインストールモデルをぜひ選んでほしい。標準では無印の「Windows 8」が搭載されているが、会社のネットワークへのログオンなど、上位機能が必要な場合はオプションで「Windows 8 Pro」も選択可能だ。

また、当面は使い慣れたWindows 7の環境で使用したいというユーザーも心配はない。今回の「LuvBook D」シリーズには、Windows 8(無印)と同価格でWindows 7 Home Premium搭載モデルも用意されている。2013年1月31日までに購入すれば、Windows 8優待購入プログラムの対象にもなるので、今が一番買い得な時期といえるかもしれない。