ここから、iPad miniのコアに突入である。
ネジをすべてはずし終えると、見えたのは黒い物体。そう、バッテリーである。大事な部分はそのほとんどがバッテリーで占められていた。それ以外の部分を見てみると、実に細かい部品がある。
そのひとつひとつを丁寧に藤澤氏が解説してくれる。「これがフロントカメラで、こちらがメインカメラです」「この部分はスペーサーになっていて、Cellularモデル用のアンテナが入るんでしょうね」「ここは電源/スリープボタン、そしてここが音量調整ボタンとマナーモードへの切り替えボタンになっています」。
おなじみの機能がこの部品で起動するようになっている。なかでも気になったのは、マナーモードへの切り替えボタン。切り替え時にうっすらと見えるあのオレンジ色の部分は結構、オレンジの部分が大きいのだったのだ。
「この部分、グリーンとかに塗装すると個性的なiPad miniになりますね。これまでそういった注文ってこれまでに……」と藤澤氏に尋ねたが、同氏は「いや、そういうのは……」と少々困った様子だった。
ところで、忘れてならないのが、チップである。Apple A5が搭載されているはずだが……、と思ったら、バッテリーの脇にある、およそ目測で面積の20%ほどを占めるシルバーの部分、藤澤氏はそこを指して「ここです。ここが基板になっていてチップが入っています」と教えてくれた。
チップ部分にヘラをあてがうと、ディスプレイのときと同じような動作で、引き剥がし始めた。そこでようやく登場したのがA5である。その周りには細かな電子部品がぎっしりと敷き詰められていた。