文房具ともにお茶や食事が楽しめる「文房具カフェ」がこのほど、東京・表参道にオープンした。文房具好きはもちろん、書き物や作業をする人にもよさそうなこのカフェ。さっそく取材に行ってきた。
文房具カフェは、地下鉄表参道駅から徒歩4分ほどのところにある。地下1階にあり、大人の秘密基地のような雰囲気でワクワク。階段を下りていくと、脇にさっそく文房具が展示されていた。
文房具と人との出会いの場に
同店を運営するのは、紙製品・文房具の卸を行っている東光ブロズ(東京・墨田区)。店内には、100~200点の文房具が並び、それらを購入することもできる。同社広報の大内良介さんは、「文房具のよさを再発見してほしい。また文房具のメーカーさんの情報も添えてあるので、ここで出会ったことをきっかけにまたそちらに興味を持ってもらえたらうれしい」と語る。
店内の棚には、「ヤマト糊」「サクラクレパス クーピーペンシル」など昔ながらの商品や、デザイン性に優れたもの、同店のオリジナル商品などさまざまな文房具が並んでいる。
また大内さんは「文房具を使うシチュエーションを考えたとき、カフェと文房具は相性がよいのではないかということで、こういったかたちになりました」とも話す。さらに表参道という立地には、世界的有名ブランドが立ち並ぶ中で、同様にブランド力のある日本のすばらしい文房具を発信したいという意味が込められているのだという。
白い店内は「紙」をイメージ
店内には、ナチュラルな木の床に黒を基調としたインテリアが配置されている。全体を見まわして、最も印象深いのは壁と天井の白色だ。「紙のようなイメージのカフェです。新しいアイデアが浮かぶ空間を作りたくて。白い紙を広げると何か書きたくなるでしょう」と大内さん。壁をよく見ると、和紙のような加工が施されている。
席は全60席。大きな「一筆書きテーブル」は、店長がフリーハンドで描いた線をそのままテーブルにしたもの。また、白銀比(1:√2)の大きさで作られたテーブル席も並ぶ。この白銀比は、紙の寸法などに用いられ、昔から日本人が美しいと感じる比率なのだという。そのほかにカウンター席もある。
各席テーブルが広めで、お茶を飲みながらノートを広げて何か書けるくらいの大きさがある。また、文房具などを見て歩きまわれるよう、店内のスペースにも余裕を持たせているという。店内にはWi-Fi環境が用意されており、電源のある席もあるので、パソコン作業者にもうれしい。