数々のTVアニメやゲーム主題歌でおなじみのアーティスト・霜月はるかのニューアルバム「零れる砂のアリア」が2012年4月25日にリリースされた。独自のファンタジックな世界観と透き通るボーカルでファンを魅了してやまない霜月の、およそ3年ぶりとなるオリジナルファンタジーアルバムとしてリリースされた本作について、霜月自身が語ったメッセージを紹介しよう。
霜月はるかが語る「零れる砂のアリア」
――4月25日に「零れる砂のアリア」が発売されましたが、今回のタイトルはミニアルバムといった感じでしょうか?
霜月はるか「最初はそのつもりだったのですが、全然ミニじゃなくなってしまいました(笑)。当初、ミニアルバムぐらいの規模だと思っていたんですけど、作り始めたらボリュームがかなり出てきて……結論としてはミニとは言えない感じです」
――フルアルバムともちょっと違いますね
霜月「たしかにフルと言うほどでもないです。曲の作り方やコンセプトが特殊な作品ですからね。アルバムを通して一曲というコンセプトになっていて、時間的には35~6分ぐらいですが、その中にものすごくたくさんの要素が組み込まれている"組曲"という位置づけになっているので、いわゆるミニアルバムとかフルアルバムといった分け方はちょっと難しいかもしれません」
――オリジナルアルバムという位置づけで考えると「グリオットの眠り姫」以来になりますね
霜月「ファンタジーアルバムという意味では『グリオットの眠り姫』以来なので、約3年ぐらい経っていますね」
――今回の"組曲"というコンセプトはどういった経緯で生まれたのでしょうか?
霜月「もともと、2009年に出した『グリオットの眠り姫』のときのサウンドチームと、また何か作れたらいいねって話をしていたんですよ。『グリオット』はリリース後もメディアミックス展開をしているので、何となく"チームグリオット"みたいな感じでまとまっていたこともあって、このチームでまた何かを作りたかった。でも、せっかく作るのであれば、何か変わったことをしたいじゃないですか」
――それで組曲ということに?
霜月「組曲をやりたりと言い出したのは、私と日山(尚)さんなんですけど、皆さんも『面白そうじゃん』って感じでそれにノッてくださって。この企画自体は、温めている時間がすごく長くて、どういった組曲にしようかと、日山さんとずっと相談しながら、タイミングなどを計りつつ、あらためて皆さんにご相談したみたいな感じでした」
――そして気がつくと3年ぶりのファンタジーアルバムに……
霜月「けっこう経っていましたね(笑)。制作を進めているときから、このメンバーだからこそできる企画だと思っていたのですが、実際に組曲をみんなで作るというのはすごく大変な作業なんですよ。でも、このチームなら、お互いの音楽性も理解しているし、性格的なものや得意とするものもみんながわかっている。そんな状況があったからこそ、組曲をやろうと思ったし、実際にやりやすかったし、最終的に良いものが出来上がったんだと思っています」