ラトックシステムは様々なPC向け周辺機器を手がけているが、最近はオーディオ関連にも力を入れている。今回は、24bit/96kHzおよび88.2kHzの高音質オーディオソースの再生にも対応した、DAC搭載USBヘッドホンアンプ「RAL-2496HA1」を試してみた。セットアップからサウンドの試聴を行い、その特徴や特長について紹介していく。

「RAL-2496HA1」は、PCとのUSB接続により、ヘッドホンのポテンシャルを引き出す高音質アンプ。手軽にPCサウンドのグレードアップが行える

■主な仕様 [入力端子] USB(16bit/24bit、44.1kHz/48kHz/88.2kHz/96kHz対応) [出力端子] ヘッドホン出力(3.5mmステレオミニ)、ラインアウト(RCA) [S/N比] ヘッドホン出力 95dB、ラインアウト 100dB [定格出力] ヘッドホン出力 62.5mW×2ch(16Ω)、ラインアウト 2.0Vrms×2ch [全高調波歪] ヘッドホン出力 -60dB/25mW、ラインアウト -88dB [ダイナミックレンジ] ヘッドホン出力 95dB、ラインアウト 100dB [クロストーク特性] ヘッドホン出力 80dB、ラインアウト 100dB [ヘッドホン定格出力] 62.5mW×2ch(16Ω) [本体サイズ/重量] 約W91×D66×H32mm/約195g [対応OS] Windows XP/Vista/7、Mac OS X 10.1以降 [価格] 18,000円(税別)

外観はとてもコンパクトだが、剛性の高い金属製ボディのため、高級感と重量感が感じられる。セットアップ時に付属のゴム足を装着することで、余分な振動やズレなどを防げるようにもなっている。

内部パーツとしては、ハイエンドなオーディオデバイスなどにも採用実績のある、Texas Instruments製のUSBオーディオコントローラ「TA1020B」を搭載。さらに、PC/MacとのUSB接続や外部機器とのケーブル接続で侵入するノイズの影響を排除するため、コモンモードフィルタと静電破壊防止回路を組み込んだり、こだわりの独自ファームウェアを搭載しているのも特徴だ。高音質をキーワードに一貫した設計・開発が行われており、PCに保存した音楽ソースを忠実に再現可能となっている。

本体はとてもコンパクト。比較のために、12cm DVDケースと並べてみた

正面にはヘッドホン出力とボリュームつまみ、再生ソースのサンプリング周波数を示すインジケータがある

背面の端子類は、USB、ライン出力、DC 5V入力だ。DC 5V入力にはオプションのACアダプタや、5V/500mAの外部電源を接続できる

電源はUSBバスパワーなので(外部電源が不要)、複雑になりがちな配線もシンプル。また、PC/MacのUSBポートに接続するだけで、OS標準のドライバ(USB Audio1.1準拠)のみで認識/動作が可能なため、専用ドライバやソフトウェアのインストール作業が一切必要ないのも、大きなメリットといえるだろう。

なお、本体には外部電源入力用のDCジャックも装備されており、別途オプションとして同社より販売されてるオーディオ専用の高品質なACアダプタ(RAL-AC05-03)などを利用することで、さらになる音質向上が図れる。詳細は省くが、ケーブルに混入しているノイズレベルなどの影響によって、USBオーディオデバイスの電源をUSBバスパワーから外部電源に切り替えると、音質が向上する場合が多い(迷信説もあり、聞こえ方は個人によって異なる)。

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