15.6インチのフルHD液晶という、映像鑑賞をしたいユーザーにとっては魅力的なノートPCが5万円台から用意されているのが、KOUZIROの「NDシリーズ」だ。豊富なBTOでスペックをカスタマイズできるこのシリーズの、もっともベーシックな構成となるバリューモデルを試用してみた。

主な仕様 [CPU] Intel Core i3-2310M(2.10GHz) [チップセット] Mobile Intel HM65 Express [メモリ] 2GB DDR3 [HDD] 320GB [光学ドライブ] DVDスーパーマルチドライブ [グラフィックス] インテル HD グラフィックス 3000(CPUに内蔵) [OS] Windows 7 Home Premium 64ビット版 [価格] 57,800円

国産の手堅いBTOノートPC

KOUZIROのPCは山口県の工場で作られている、国産PCだ。古くからのPCユーザーなら旧社名であるフロンティア神代という名前に聞き覚えがあるだろう。現在はヤマダ電機のグループ会社としてオリジナルPCの制作を受け持っているから、店頭でKOUZIROの製品に触れたことがある人も多くいるはずだ。

デスクトップPCとノートPCの両方を手がけており、ハイエンドなゲーミングPCもラインナップには存在するのだが、どれもデザインはシンプルだ。特にノートPCはブラック基調のデザインで、派手さはないが、オフィスでも家庭でも使いやすいマシンといえるだろう。

今回試用した「NDシリーズ」は、ノートPCの中では「NZシリーズ」に続く上から2番目のモデルだ。15.6インチワイド液晶を搭載したモデルはほかにもあるが、フルHDに対応しているのはこの2モデルのみ。NDシリーズはBTOで最高スペックを選択してもNZシリーズには多少及ばないものの、BTOメニューの幅広さでは勝っており、より自由度が高いモデルなのが特徴だ。

基本的なサンプル構成として、上位からハイスペックモデル、スタンダードモデル、バリューモデルと3種が用意されている。今回は最も安価なバリューモデルを試用してみた。

まずは本体デザインを確認しておこう。ディスプレイは15.6インチのグレアタイプで、その周囲を覆うベゼルにも光沢加工が施されている。このモデルではパームレストやトップカバーにも光沢があり、マットな素材が使われているのはキーボード部のみだ。

トップカバーとパームレスト部は、よく見るとシルバーの細いラインでパターンが描かれている。表面に描かれているのではなく、描いた上にクリア塗装が施されているため指先で触れるとつるつると平滑だ。光沢のある塗装だとどうしても指紋などの汚れがつきやすいが、模様が入っていることで目立ち難くなっているようだ。また、乾いた布などで拭くとすぐに汚れがとれるので扱いやすい。

本体サイズは幅374×奥行き248×高さ36.2mmで、重量は約2.5kg。手軽に持ち運ぶというサイズや重さではないが、ディスプレイサイズが15.6インチだと考えると比較的軽いという印象。屋内での移動程度ならば全く問題がないし、デスク上でさっと片付けたりするにも苦にならないだろう。

トップカバーとパームレストにはうっすらとパターンが描かれている