【レポート】
1月21日にANAの羽田 - フランクフルト線就航を果たしたボーイング社の最新鋭機787。この新型機の革新性について、前編では6つのポイントに触れた。後編では残る6つを紹介していこう。
787の世界初の商業フライトとなった2011年10月の成田 - 香港のチャーター便。このフライトでは機内の湿度が平均で25%前後だった。地上ならば「ずいぶん乾燥しているな」と思う数値だが、空の上では画期的な数値である。従来機は砂漠並みに乾いており、一桁台が当たり前。それが787では2~3倍も数値が上がったのである。
従来機は金属素材を使っているため錆びやすく、常に空気を入れかえてできるだけ機内を乾燥させておく必要があったが、787はカーボン素材のため、その必要はない。加えて、機内の湿気をできるだけ逃さず湿度を保つ装置が搭載された。コンタクトレンズが乾かないなどいろんなメリットが出ている。
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理屈でいえば、気圧が高くなればアルコールの回りは遅くなり、飲める量も増えるはず。ただ、個人差があるし、飛行時間が長いほどアルコールの回りの遅さを実感しやすいとのデータもある。今後、長距離路線が就航した後に快適性が増したという声が増えるのではないだろうか |
飛行機に乗ると耳が詰まったりツンとしたりする人は多いだろう。その原因は地上との気圧差で、従来の飛行機の場合、巡航時の機内の気圧は富士山の5合目の高さに相当する2,400m前後。ところが787の場合、3合目の1,800m前後の気圧まで高められている。これを可能にしたのもカーボン素材を使っているからだ。
巡航時、1万数千メートルという高い高度を飛ぶ機内の気圧は地上の5分の1程度しかない。そこで空気を送り込んで気圧を高めるわけだが、カーボン素材は金属素材よりも丈夫なためより高い気圧を実現できるようになった。そのため耳詰まりが緩和された、疲労感が少なかったなど不快感が和らいだと感じる乗客が出てくるようになったのだ。
787の機内に入ってまず驚くのが機内のクリーンな空気だ。その理由は、前述したように空気を常に入れかえて機内を乾燥させる必要がないので、エンジン臭などが入り込みにくいという点が挙げられる。そして、従来機では2カ所だった客室内の給気口を4カ所にし、よりクリーンで快適な空調システムを持つようになったことも挙げられる。
787は従来の同規模機に比べて窓が1.3倍大きくなった。しかも縦に広がっているため、通路側の席からも外が見やすく、より開放感が出ている印象だ。この窓の拡大もカーボン素材を使ったことによるメリット。金属素材よりも強度が増したことで、窓という機体に開く「穴」をより広くすることができたのだ。
シェードも従来の「開くか閉じるか」の二者択一だったアナログ式から、透過光量を段階調整できる電動式に一新。乗客はボタン1つで光量を加減できる上、最も暗くしても外の様子が分かり閉塞感がない。
また逆に、窓が大きくなったために外から入る光の量が増え、機内が明るくなった。インテリアが白を基調にしているのも、より開放感を与えるのに一役かっているのだろう。
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