4月頃から10月頃までの夏の暑さが続く沖縄。観光スポットが多い沖縄本島もオススメだが、のんびり過ごしたいのであれば離島がいい。今回は石垣島からフェリーで10分ほどの場所にある竹富島を紹介する。人口300人ほどの小さな島は伝統家屋の集落、鮮やかに咲き乱れるブーゲンビリアなど魅力満載の島。そこかしこにいる猫にも癒され、ゆったりとした時間を過ごせる。
シーサーを見ながら集落散歩
人口約300人、周囲は約9.2km、自転車を借りれば1日で1周できてしまう小さな島である竹富島。沖縄本島のような目立った観光スポットはないが、ここに3~4日滞在していても飽きないから不思議だ。
第一の魅力は、ゆったりとした時が流れる集落。太陽の光に反射して眩い白砂の道の両脇には、サンゴの石垣がずらりと並び、赤や黄色のブーゲンビレアが咲き乱れる。その石垣の中には沖縄の伝統的家屋が建てられており、赤瓦屋根には家によって様々なシーサーが置かれている。
歩き疲れたらパーラーに入って、かき氷やアイスクリームなどを食べて涼しむ。お腹が空いたら沖縄料理店に入って、ソーキそばやゴーヤチャンプルなどで空腹を満たす。集落には民宿も多く、島に泊れば時間を気にせずのんびりとした時間を過ごすことができる。
時間を忘れる3つのビーチ
南国情緒溢れる集落を散歩しているだけでも楽しいが、第2の魅力は、島にある3つのビーチ。それぞれ違った楽しみ方ができるのがいい。レンタサイクルを借りて行ってもいいし、歩いて行くこともできる。
泳いで楽しむのならコンドイ浜がオススメ。きらきら輝く海と空と白砂ビーチのコントラストが素晴らしい景色だが、遠浅の海なので入って水遊びに興じるのに最適だ。
旅の思い出探しならカイジ浜がいい。別名「星砂の浜」と呼ばれているように、星の形をした砂が拾える海岸だ。砂浜に座り込んで無我夢中に星砂を探してみたい。ちなみにここは猫がいっぱいいるビーチとしても有名。海辺の猫たちの姿を見るだけでも癒される。
ただひたすらボーッとしたいのなら、アイヤル浜が一番。集落からやや離れていることと遊泳禁止のため観光客が少なく、白砂ビーチに座って本を読んだり音楽を聴いたり寝転がったりするのに最適。アイヤル浜に向かう道ではたくさんの蝶とも出会える。
1日の締めは絶好の夕日スポット、西桟橋へ。徐々に日が沈んでいく様子を見ているだけで心が洗われる。
何か特別な名所があるわけではないのに、独特ののんびりとした雰囲気で楽しませてくれる竹富島。冬の平均気温も20℃近くと温暖なので、1年を通して南国気分に浸れる。
著者紹介
かさこ
1975年生まれ。執筆と撮影もこなすカメライター(カメラ+ライター)。トラベル系、金融分野を特意とする。
25歳から編集・ライターの仕事をはじめ、27歳からカメラマンの仕事も担当。世界各国、日本各地を飛び回り、取材・撮影したストックを生かし、記事の提供、執筆、写真貸出などを行う。これまでの渡航回数は42回で渡航先は29カ国。合計滞在日数は455日に及ぶ(2011年2月現在)。著書は、写真集10冊、一般書籍5冊、合計15冊(2011年2月現在)。オフィシャルサイト「かさこワールド」も立ち上げている。