昨年秋に販売され話題を呼んだ『朝活手帳 2011』。1カ月ほどで完売してしまったが、2月20日、日付フリー版の『朝活手帳 日付フリー式』が登場した。2月28日に八重洲で開催された「朝活手帳ワークショップ」の様子を報告する。
タイムスケジュールは4時から9時までのみ
朝7時。会場には15人ほどの参加者が集まっていた。20代から30代が中心で、男女比は半々だ。講師は、『朝活手帳』の発案者であり、Before9(ビフォア・ナイン)プロジェクトを主宰する池田千恵さん。
池田さんは、2度の大学受験に失敗したのをきっかけに早起きして勉強するようになった。だが、「単純に、早起きイコール効率的ということではありません。早起きすることで、大事なことに時間を使える環境づくりをすることが大切なのです」と話す。
『朝活手帳』のタイムスケジュールは、朝の4時から9時まで。1日のスケジュールの上には、「寝る前 To Do」「目標起床時間」「睡眠時間」「体調」の記入欄があり、前日に翌日やることを明記し、起床時間を書くことで頭に"ひっかかり"を残しておく。体調は1から5までの数字で体のリズムを管理するのが目的だ。そして、朝の予定を書き込む。
こうして、朝活が「見える化」することで、早起きしても「まぁ、いいか」と朝活をやめてしまうということをなくすことができるわけだ。また、実行した「寝る前 To Do」を塗りつぶすことで、達成感も得られる。
さらに、30分を1ポイントとしたポイントルールも設定されている。目標が達成できたらポイントが貯まるというゲーム性によって、早起き、朝活のモチベーションも高まっていくわけである。
朝活は未来のための『種まき』の時間
実際に池田さんのスケジュールで解説が行われた。11時に就寝。4時に起床し、熱めのシャワーを浴びた後、ツイッターやフェイスブック。5時から6時は、化粧、食事、家事。6時に家を出て電車でオフィス近くのカフェへ。「朝活手帳」にスケジュールを書き込むことで、時間が効率的に活用でき、「段取力」も身につくという。
そして、「7時から9時はゴールデンタイムになるわけです」。この時間はひとりでじっくりと考えることができるので、思索したり、読書したりと、いろいろと活用できる。朝活の醍醐味とも言えそうだ。
池田さんは「朝活の時間は、未来のための『種まき』の時間」と定義している。そのために考案されたのが、「4色To Doマトリクス」を使ったスケジュールの記入術。「緊急かつ重要(仕事に直結することなど)」は緑、「緊急ではないが重要(未来への「種まき」)」は赤、「重要ではないが緊急(メイク、食事などの日課)」は青、「重要でなく緊急でもない(思いつき)」は黒、となっている。
朝活であれば、ふだんは忙しくてなかなか手がつけられない「赤」の項目に、たっぷりと時間をあてることも可能となる。色分けすることで、ものごとの優先順位も一目瞭然となり、朝活への意欲もわいてくるに違いない。
ウィークリーページの左端には「今週のモヤ様チェック」なるスペースが。「やらなければ」「なんとかしなきゃ」といったこと、つまり「頭のモヤモヤ」を吐き出しておく。やり遂げたものは赤線を入れておしまい。頭がスッキリするというわけだ |
手書きをすることで記憶に残りやすくなるのが、メモ帳のメリットのひとつ。実行したものに赤線を入れるのも達成感が得られる |
心に余裕が生まれる朝活
また、月のはじめには、その月のマンスリースケジュールもある。ここにはこまかなことではなく、すでに決まっている予定のみを入れるのがポイント。希望や目標を入れてしまうと、優先順位がわかりにくくなるためだ。マンスリーは相手がある予定、ウィークリーは自分のための予定と大まかに考えるべきだという。
「朝活手帳」は、「1日のスタートダッシュのための最強ツール」と語る池田さん。朝を効率化させることで、9時以降が充実してくるという。さらに、心に余裕が生まれるのも朝活のポイントだ。仕事などに遅れることもなくなるし、予想外の出来事があっても対処できる。もちろん、早起きは健康にもいいし、美容にもいい。
毎日、目標のために早起きして朝活することで、「自分でもできる」という小さな成功体験も得られる。朝は前向きになれるし、冷静に物事を考えることのできる時間帯でもある。
仕事も、自分自身も変える朝活。さっそく『朝活手帳』を手にして、朝活をはじめてみてはいかが?