【レポート】

【クリエイター100選】第63回 片岡朗(タイプデザイナー)

雑誌『+DESIGNING』、雑誌『Web Designing』、『マイコミジャーナル』の3媒体が、様々なジャンルのクリエイターたちを100人連続で紹介していく新企画。第63回は、丸明オールドやiroha gothicなど、多くのデザイナーに支持されるフォントを作った片岡朗が登場。

片岡朗プロフィール

1947年、東京出身。レタリング事務所、デザインプロダクション、広告代理店を経て1990年独立。2000年2月「丸明オールド」発表。2005年3月「iroha gothic family」発表。2007年1月「丸明朝体family」発表。2009年10月「丸丸gothicABC」発表。2007年11月「文字本」誠文堂新光社より上梓。第2回石井賞3席、朝日広告賞入選、日経広告賞、雑誌広告賞、TCC審査委員長賞、日本タイポグラフィー年鑑2010大賞等受賞。

Q&A

――この仕事に就こうと思った年齢ときっかけは?

片岡朗(以下、片岡)「20年前、バブル経済がはじけて仕事が減った。その時、自分を見つめ直した。レタリングからデザインの道に入ったことを思いだした。Macという道具に"書体を作れば"と言われた気がしたから」

――これまでで一番思い入れのある仕事は?その理由や思い出を教えてください。

片岡「初めての書体制作だった『丸明オールドの完成』。友人の副田高行ADのサントリーモルツのキャンペーンに使われ販売前にメジャーデビューしたこと。新聞15段広告に涙したこと。その新聞広告を見た細谷巖さんが社員にこの書体を探させたこと」

サントリーモルツ
CL:サントリー / AD:副田高行

――この仕事を辞めようと思ったことはありますか?また、そのきっかけは何ですか?

片岡「ありません。天職だと思っています」

――これから取り組んでみたいこと、関わってみたい仕事は何ですか?

片岡「現在、弟と楷書体を作ってます。最後に明朝体を作りたいと思っています」

――愛用している、思い入れのある道具や本、ものを教えてください。

片岡「MacBookと中国の古い漢字辞典『康熙字典』のいろいろ」

片岡さんが所蔵する数種の康熙字典

――尊敬している人を教えてください。

片岡「僕にはできないことをしている人達」

――アイデアを練る場所、時間などを教えてください。

片岡「文字のことはいつも意識しているので、場所や時間にとらわれていません」

――1カ月で仕事をしない日は何日ありますか?

片岡「MacBookがいつもそばにあるのでいつも仕事をしていると言えます。休むのは風邪で寝込んだ時くらい」

――理想的なオフの過ごし方は?

片岡「オフという感覚もありません。時々、週末山に行きますがMacBookも一緒です」

――趣味やコレクションなど、いま、個人的にハマっていることを教えてください。

片岡「おいしいものを食べたり、家族と話したり、孫と遊んだり、時々ゴルフをしたり、美術館に行ったり、山で薪割りしたり、鳥の声を聞いたり、季節の花に出会ったり、里山でおにぎりを食べたり、汗をかいたり、どうということではないですがホッとします」

――お酒を飲みますか?週何日、どのくらいの量を飲みますか?

片岡「毎日、1~2合」

――同業でよく飲みにいく、食事をする人は誰ですか?

片岡「食事は、副田高行AD。呑み屋は、近藤忠AD」

作品紹介

左:丸丸gothic
漢字の角のアールが大きいLと小さいSの2種類ありセットになっている。このためイメージに合わせて漢字の使い分けができるというこれまでにない書体。仮名は、A、B、Cの3種類。日本タイポグラフィー年鑑2010大賞受賞。
右:変体仮名が入っている楷書【氣】
書家・片岡佑之との共同作業



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