バックアップデータを復元する

それでは、Windowsバックアップで作成したバックアップデータを元に復元操作を行なってみましょう。復元操作を行なうには「バックアップと復元」の「復元」セクションにある<ファイルの復元>ボタン、もしくは<すべてのユーザーのファイルを復元>をクリックします。前者は現在ログオンしているアカウントのデータ、後者は各アカウントのデータを復元するというもの。前述した方法か「sdclt.exe」を実行して「バックアップと復元」を起動し、ボタンもしくはリンクをクリックしましょう。ここでは後者の全データ復元を前提に手順を進めていきます。

「ファイルの復元(詳細設定)」が起動したら、<フォルダーの参照>ボタンをクリックしましょう。自動的にバックアップデータを格納しているフォルダが開かれますので、そのままバックアップデータを選択して<フォルダーの追加>ボタンをクリックします。バックアップデータの選択を終えたら、そのまま先へ進みましょう(図15~17)。

図15 前述の手順で「ファイルの復元(詳細設定)」を起動し、<フォルダーの参照>ボタンをクリックします

図16 自動的にバックアップデータがあるフォルダが開きますので、そのままバックアップデータを選択して<フォルダーの追加>ボタンをクリックします

図17 バックアップデータの追加を終えたら<次へ>ボタンをクリックします

最後に復元先の選択を行ないます。今回は単なる復元操作ですので<元の場所>を選択して復元を実行しますが、現在の環境はそのままにしつつ、過去のバックアップデータから特定のファイルやフォルダを回収したい場合は<次の場所>を選択し、<参照>ボタンでデスクトップなどを選択しましょう。<復元>ボタンをクリックすれば復元操作が行なわれます。この際、上書きを確認するメッセージが表示されたら、<同じ処理をすべての競合に適用>を有効にしてから、<コピーして置き換える>をクリックしてください。これでスムーズな復元操作が可能になります(図18~20)。

図18 <元の場所>をクリックして選択してから<復元>ボタンをクリックします

図19 これで復元操作が始まります。進捗状況はプログレスバーで確認できますので、そのままお待ちください

図20 上書きの確認をうながされたら、<同じ処理をすべての競合に適用>をチェックし、<コピーして置き換える>をクリックします

復元を終えると完了を示すメッセージが表示されます。ここでは復元されたファイルとログファイルの確認が可能ですが、すべてのユーザーを対象に復元を行なった場合、前者の情報は役立ちません。一方ログファイルは、復元成功したファイル名は表示されず、復元をスキップしたファイルのみ列挙されます。復元完了後にファイルが見つからない場合はログファイルの内容を確認してみましょう。ただし、同ファイルはパス名からもわかるように一時用フォルダに生成されますので、必要な場合はマイドキュメントフォルダなどにコピーすることをお勧めします(図21~23)。

図21 復元を終えるとフォルダの参照とログファイルの確認が可能です。そのまま終了する時は<完了>ボタンをクリックしてください

図22 <復元されたファイルの表示>をクリックしますと、エクスプローラで復元ファイルを参照できますが、すべてのユーザーを対象に復元を実行した場合、ルートフォルダが開くため役に立ちません

図23 <ログファイルの表示>をクリックしますと、復元操作時にスキップしたファイルを確認できます