可能性は無限大!動画作品を作る楽しさが広がる「PowerDirector 8」

サイバーリンク最新の動画編集ソフト「PowerDirector 8」(写真はultra版パッケージ)

プロフェッショナルな動画編集の世界に風穴を開け、一般のユーザーでも動画編集をする面白さ、自分の作品を"創る"楽しさを提供してきたサイバーリンクの「PowerDirector」シリーズ。その最新作となる「PowerDirector 8」には、既報でもお伝えしたように様々な新機能が追加されており、より一層の利便性が向上している。

Intel Core i7、NVIDIA CUDA、ATI Streamなど最新のテクノロジーに対応、より高速で快適な編集環境を提供するほか、最大16トラック、9トラックPiP(Picture-in-Picture)、4オーディオトラックのタイムラインでの本格的な編集が行えるなど、プロユースにも十二分に対応することができる程のスペックを秘めている。また、ユーザーオンラインコミュニティ「DirectorZone」とも連携し、クリエイター達のエフェクトやディスクメニューなどのテンプレートも入手できるほか、ユーザーたちが作成した映像のプロジェクトタイムラインも公開されており、初心者はもちろん、映像テクニックを向上させたいユーザーたちの実際のテクニックも閲覧できるなど、新機能満載である。本稿では、実際に作品を創り、その実力の程をチェックしていこう。なお、同社Webサイトでは体験版も公開しているので、是非試してみてほしい。

初めて動画編集にチャレンジする人は要チェック!

最初に断りを入れておくが、筆者は動画編集というモノには疎い人間だ。業務でAdobe「Premiere」やアップルの「Final Cut」を使用したことはあるが、細かな指示を受けて作業したという程度でしかない。動画編集に関してはズブの素人である。そんな筆者がまず戸惑ったのが「そもそも動画編集ってどうやればいいのだ?」という想い。

でも、「PowerDirector 8」を起動させれば何とかなるだろうと高をくくっていたが、起動直後の画面を見ても自分が何をすれば良いのかサッパリ判らなかった。が、悩んでいても始まらないので、動画編集のプロフェッショナルでもある「PowerDirector 8」の開発スタッフに教えを請うことにした。ここで開発スタッフに教授いただいた「動画編集とは何か?」をまとめていこう。

まず、動画編集とは、作品の元となる写真や動画・音楽といった素材を「取り込み」、自分のイメージに沿って動画のトリミングや特殊効果などを加える「編集」を行い、最終的に作品ができあがったらH.264(.mp4 もしくは .m2ts)やWMVなどのデジタルデータ、もしくはBlu-ray(ブルーレイ)やDVD形式のディスクへ「出力」する。この一連の流れのことだ。「取り込んで、編集して、出力する」という作業は、どんなソフトを用いても基本的には変化はない。では、ご教授いただいた内容を元に、「PowerDirector 8」を使いながら動画編集に再度チャレンジしてみよう。

コツさえ掴めばこれ程便利なツールはない!

まずは、筆者がスタート直後に躓いた「最初にいったい何をすればいいの!?」という思いを解消しておきたい。「PowerDirector 8」起動後、最初に行うべき行動は「素材をソフトにインポートする」こと。すなわち「取り込み」を行うわけだ。図1で示したアイコンをクリックしてみよう。

最初に行う素材の「取り込み」作業は、[編集]が選択されている状態で、赤枠で囲んであるフォルダのアイコン、地球儀を模したアイコンをクリックしよう。あとは指示に従ってファイルを選択しよう

すると、[メディアファイルのインポート]という選択肢があるので、そちらをクリックして取り込みたいファイルを選択しよう。ちょうど娘の誕生日の様子を先日撮影したばかりで[.mts][.m2ts]形式のデータが手元にあったので、そちらをインポートしてみた。また、同時に何点かの写真もインポート。とりあえずは、この素材で「HappyBirthday娘」動画を創ってみることにしよう。

さて、ここからは己のセンスとの格闘となる。取り込んだ素材をどのような構成でひとつのストーリーにするのか……。本来であれば、ムービーの構成を考えてから必要な動画や写真を撮影して編集していくのが筋というものだが、今回はありものの素材で"雰囲気を出した"作品に仕上げることが筆者の目標である。なので、まずはイントロダクションとして30秒の「タイトル」を付けて体裁を整えてみるところから始めた。

画面左端に並ぶメニューから[タイトルルーム]を選択して、画面上部にあるアイコンのなかから[新規タイトルテンプレートの作成]を押下。すると[タイトルデザイナー]が起動する。今回は予め用意されたタイトルテンプレートのなかから気に入ったものをチョイスして「Happy birthday娘」と文字を入力してみた。もっとこだわりたい向きの方は書体に神経を注ぐ、背景に置くオブジェクトを用意するなど、オリジナリティあふれたものをじっくりと作成するといいだろう。

タイトルの編集を行うためには[タイトルルーム]へ移らねばならない。そのためには、画面左に縦に並んだメニューから、吹き出しに"T"の文字が書かれたアイコンをクリックしよう。

すると様々なテンプレートが用意されているが、今回はオリジナリティを出すため[新規タイトルテンプレートの作成]から作成してみた。新規でタイトルテンプレートを作成すると言っても、豊富な文字種が用意されているので何ら難しいことはない。

そして、お次はイントロにふさわしい音楽を……と思ったが、30秒で完結する音楽は持ち合わせていない。そんな時に便利なのが[マジックミュージック]だ。動画編集の際にネックになるのが動画に合わせたBGMを用意しなくてはならないことだが、この[マジックミュージック]を利用すると動画の尺(秒数)に応じて自動で楽曲をアレンジしてくれるのだ。

収録されている楽曲のジャンルは多岐に渡る。[クラシック]や[ジャズ]などのオーソドックスなものから[核融合]や[未来]といったものまで用意されている。また、ひとつのジャンルのなかでも、数多くの楽曲が収録されているほか、楽曲によっては曲調をアレンジした様々なバリエーションが用意されているぞ