ここ最近、マルちゃんブランドでお馴染み・東洋水産の焼そばの"チルド麺"が売り上げ好調とテレビやニュースで度々報道されている。暑くなるこれからの時期、ビールと焼そばは最高の組み合わせ。ここからは、この麺を使った焼そばメニュー3品を紹介しよう。

東洋水産の「焼そば 3人前」。粉末ソース付き

もともとチルド麺の中では日本一の売り上げを誇っているという同商品だが、さらに注目を集めた要因としては、不況からくる内食回帰があげられるだろう。しかし、実は少し前からちょっとした焼そばブームなのだ。B級ご当地グルメの祭典「B-1グランプリ」では静岡のご当地焼そば「富士宮焼そば」が過去に2度にわたって優勝しており、青森・黒石の名物・つゆ入り焼そばはエースコックで商品化もされている。さらには、焼そば本も出ていたり……とここまで説明すれば、いま、焼そばが結構アツイということをおわかりいただけたハズ。読者の皆さんのテンションを上げたところで、いよいよレシピを紹介するとしよう。

まずは定番のソース焼そば。しかし、フツーの焼そばを紹介したところで意味がない。ここではジャガイモ入りのソース焼そばを紹介しよう。

先ほど、「富士宮焼そば」の話をしたが、日本には様々なご当地焼そばがある。その1つが「富士宮焼そば」。肉かす(ラードをつくった後のかす)やイワシの削り粉を使っているのが特徴。さらに、目玉焼きをトッピングし、福神漬けを添えた秋田・横手の「横手焼そば」、そして黒っぽい見た目がインパクト大の「上州太田焼そば」(群馬・太田)、この3つが"日本三大焼そば"といわれているそうな。

少々話がそれてしまったが、ジャガイモ入りの焼そばも栃木県や群馬県の一部地域ではスタンダードらしい。ジャガイモというどの家庭にもありそうな食材を使っている点が魅力的だ。現地ではジャガイモを蒸して使うそうだが、ここではフライドポテトにしてから使うことにした。揚げるのが面倒だという場合は、ジャガイモを電子レンジで加熱したり、冷凍食品のフライドポテト(細いタイプではなく、皮付きのくし切りタイプがオススメ)を解凍してからそのまま使うとよいだろう。

ジャガイモ入り焼そば

材料
ジャガイモ / 豚肉 / 人参 / キャベツ / モヤシ / 豚肉 / 麺 / 日本酒 / ソース / 油

つくり方
1.ジャガイモを適当な大きさに切り、水にさらしておく。しばらくしたらキッチンペーパー等で水気を良く拭き取り、揚げる。
2.フライパンに油を入れて熱し、適当な大きさに切った豚肉を炒める。カットした残りの野菜も加え、ほぐした麺と1のジャガイモを入れる。
3.少量の日本酒を入れ、水分が飛んだらソースで味をつけて完成。

ジャガイモが入っている以外はオーソドックスなソース焼そばだが、ポイントは日本酒。少量加えることで、日本酒で蒸しているような状態になり、麺がふっくらとなる。簡単なコツなので、一度試してみてほしい。

次はかた焼そば。揚げてある麺を買う人も多いだろうが、チルド麺でも意外に簡単。外側はパリッと、中はふわっと焼き上げた麺にシーフード入りのあんをかけた本格中華だ。

海鮮かた焼そば

材料(1人分)
麺 / 人参 / 白菜 / モヤシ / シーフードミックス / 油
A(水150cc / 醤油大さじ2 / 砂糖大さじ1/2 / 日本酒大さじ1 / 鶏ガラスープの素小さじ1 / 塩コショウ適量) / 水溶き片栗粉
特に表記のないものは適量

つくり方
1.フライパンに多めの油を入れて熱する。麺をほぐしながら入れ、丸くなるように形を整えながら焼く。両面がキツネ色に焼けたら皿にうつす。
2.フライパンでカットした野菜をいため、シーフードミックスと混ぜ合わせておいたAを入れる。沸騰し、シーフードミックスにも火が通ったら水溶き片栗粉を入れる。適度なとろみが付いたら1の麺にかけて完成。

冷凍のシーフードミックスを使ったお手軽レシピだが、味わいは本格的。シーフードミックスは様々なタイプがあるが、アサリの入ったものがオススメ。貝の旨みが詰まったあんに仕上がるからだ。

フライパンでこんがりと揚げ焼きにした麺。ひっくり返す時が緊張の瞬間だが、フライがえしを使わず、フライパンをあおりながら「えいっ!」と勢いよくひっくり返したほうが経験上成功率が高い