「Windows デジタル ライフスタイル コンソーシアム」(WDLC)は23日、「PCとケータイ」をテーマにした夏商戦に向け合同キャンペーン「アイ.ハコブ」プロジェクトを発表した。2008年の「PC de TVキャンペーン」「PC de 旅キャンペーン」に続く第3弾。携帯電話を中心に利用している女性に対して、PCと携帯電話を一緒に活用することで拡がるデジタルライフを訴求していく。

参加企業が共同でPCを活用したデジタル ライフスタイルを提案する「Windows デジタル ライフスタイル コンソーシアム」(WDLC)。2007年11月のWDLC発足当時49社だった会員企業も、「アイ.ハコブ」を開始する現在は89社まで増加。会見には一部の企業が参加した

キャンペーンについて説明するWDLC会長 堂山昌司氏

発表会ではWDLC会長 堂山昌司氏が、日本のPC出荷台数について1,000万台のポテンシャルがあると説明。1,000万台とは、家庭に数台のPCを保有しているアメリカの環境から割り出した数値。日本では主に家庭に1台しかないが、今後増えていく可能性が高いとしている。この1,000万台出荷について、ライフスタイルを中心にPCの利用方法を提案、WDLCに参加している各企業の活動など、業界を超えた活動をすることで2011年までに1000万台のレベルまで増やすとした。今回はその中でも、2009年夏に向けてPCとケータイを連動させた「アイ.ハコブ」プロジェクトを展開。ターゲットとなる20歳~34歳女性(F1層)の心をとらえるキャンペーンとなっているとした。

続いて、WDLC事務局長 笠原健司氏が新キャンペーンの概要を紹介した。

2008年冬に実施された「PC de 旅」では、購入意向者について30万人の需要喚起目標を掲げてキャンペーンを行ったところ、40万人を達成。PCとケータイを軸とした2009年の今回の「アイ.ハコブ」も同様に30万人の需要喚起を目標にしている。さらに2010年以降、2011年7月24日の地デジ完全移行に向け、PCとTV連携を推進するとした。1000万台へ向けては、WDLCだけでなく協賛企業の協力で作り上げていくとした。

「アイ.ハコブ」の展開について紹介するWDLC事務局長 笠原健司氏

2011年に向けて、さらにキャンペーンを展開していく予定

「アイ.ハコブ」では、F1層がコアターゲット。その中でも、会社や家でPCを使ったことがあるけど、自分だけのPCは持っていない、プライベートではケータイ中心、自分への消費は惜しまない女性を狙っている。このタイプは、常に情報を欲しているとともに、情報を発信しているとのこと。女性が楽しめるような情報を提供することで、そこからさらに広がっていくことを期待している。

キャンペーンでは、PCとケータイを軸に、「写真共有」「おサイフケータイ」の2つに注力。「写真共有」では、インターネットの写真共有サイトを利用してPC、ケータイ、デジタル家電で写真を共有・閲覧すること。「おサイフケータイ」では、PCで少額の買い物をする場合にFeliCaを利用するというもの。これにより、多くのPCに搭載されているFeliCaを使うキッカケ作りをする。

「アイ.ハコブ」は“アナログなキモチ"を“デジタルのチカラ"で応援することがメインテーマ

ターゲットは20~34歳女性で、PC×ケータイを中心に「写真共有」「おサイフケータイ」に注力

今回の「アイ.ハコブ」では、F1層を狙うということで、企画・監修に放送作家・脚本家の小山薫堂氏を起用。プロジェクトを、「もっとヒトとつながりたいと思う“アナログなキモチ"をPCやケータイ、周辺機器やインターネットサービスなどの“デジタルのチカラ"で応援するプロジェクト」と位置づけて展開する。さらにキャンペーン賛同アーティストとして、F1層に人気の高い秦基博氏を起用。小山薫堂氏と秦基博氏のコラボレーションによるコンテンツも提供していく。

コラボレーション第1弾は「アイ.ハコブ」フォトレター。たとえば、秦基博氏がコンサートで行った地方で写真を撮影してアップ。それに小山薫堂氏がコメントを書き込んだりするというもの。単に写真を共有するだけでなく、その写真を通じたコミュニケーションを展開することで、写真の共有について新しいライフスタイルを提案する。23日から開始する。

キャンペーンの概要。小山薫堂氏と秦基博氏のコラボレーションコンテンツの他、各種メディアとのタイアップ、協賛企業のプロモーションを展開

コラボレーション第1弾「アイ.ハコブ」フォトレター。23日からスタートしている

第2弾は「アイ.ハコブ」ストーリー。一般から選ばれた「アイをハコビたい」という思いのエピソードを、小山薫堂氏が監修し、秦基博氏が奏でる音楽とともに映像化。続いて第3弾は「アイ.ハコブ」オンガク。ユーザーの「アイ.ハコブ」をテーマに投稿された写真を、秦基博氏の楽曲に乗せてミュージックビデオを制作する。

「アイ.ハコブ」では、シティリビング、ananといったメディアとのコラボレーションを展開する他、人気ブロガーによる「アイ.ハコブ」体験レポート、協賛企業によるプロモーションも予定。バイラル マーケティングを展開するとした。

情報サイト「オズモール」でのプロモーションを紹介するスターツ出版 オズモール推進部 編集長 荒武祐子氏

メディア・賛同企業との連携では、スターツ出版 オズモール推進部 編集長 荒武祐子氏が女性情報サイト「オズモール」との連携を説明。開港150周年を迎える横浜を舞台に、女子グループで出かける「1泊おでかけ」シーンをテーマに、お出かけで欠かせない写真をオンラインにアップして共有するといった、デジタルの活用術を紹介した。このような形で、女性に向けた訴求を行っていく。

また、ワコム 流通営業部 流通マーケティングGr. 壷坂佳未氏は、タブレットを使った写真の楽しみ方を説明。撮影した写真を単にアップするのではなく、タブレットを使って手軽にコメントやイラストを書き込んで、さらに思い出深いものにする方法を紹介した。協賛スポンサーがさまざまなデジタルの活用方法を女性に向け紹介することで、「アイ.ハコブ」を盛り上げていく。

タブレットを使ったプロモーションを説明するワコム 流通営業部 流通マーケティングGr. 壷坂佳未氏

タブレットなら文字やイラストを入れるなど、写真の加工も簡単にできることを説明