NTTドコモのFOMAシリーズとして登場した「F1100」(富士通製)。OSにWindows Mobile 6 Standardを採用したスマートフォンだが、外観は"ケータイ"そのもの。それは、F1100がケータイのような操作、使い勝手を重視したからだ。

F1100

ケータイのような操作性

スライドタイプだが、スライドさせてもQWERTYキーボードではなく、ダイヤルキーが現れる。そう、スマートフォンと言われない限り、普通のケータイかと思ってしまうような外観なのだ。マルチキー(方向/決定キー)横の各種ファンクションキーもケータイライクなデザイン。それゆえに、ケータイと同等の操作性を実現した端末となっている。幅は約51mm、厚さは約16.9mmで、通常のケータイと変わらない手のひらに収まるサイズだ。

スライドさせるとQWERTYキーボードではなくダイヤルキーが現れる

厚さは16.9mm。ケータイと考えれば標準的な厚さともいえる

一方、カラーはダークワイン1種類というのがちょっと残念なところ。ケータイらしさをアピールするうえでは、3色程度のバリエーションがあったほうが、スマートフォンとしての新たな領域を切り開くモデルになったかもしれないと思う。

実際に操作してみても、ケータイと同じ。スライドタイプならではの手軽な操作感、左右キーを押すことで発着信履歴が表示できるなどケータイで使い慣れたキー配列となっている。これはデメリットだが、下端にあるため[*] [0] [#]キーが他の数字キーと比べると押しにくいことまで、ケータイと同じだ。それほどまでに、クリック感といい、キー同士の間隔といい、使ってみるとまさに従来からあるケータイと同じフィーリングであることを実感できる。

さらに、マルチキーと液晶ディスプレイの間に4つのワンタッチキーを配置。アプリケーションの起動や電話の発信など、好きな機能を割り当てることができる。しかも、最大3グループまで設定できるため、全12機能を割り当て可能となっている。

マルチキーと液晶の間に並んでいる4つのキーが、ワンタッチキー。アプリケーションなどを好きなように割り当てられる

操作体系では、ショートカットの充実がサクサク感を生み出している。たとえば、ホームスクリーン(待受画面)で[スタート]を押すと表示されるメニュー画面で、[1]を押せば左上位置に表示されているメールが開くといった具合に、各アイコンにはダイヤルキーと同じ並び方でショートカットキーが割り当てられている。もし、メニュー画面から11と押すと、「メール」→「SMSメッセージ」と起動する。