17日に行われた「東京マラソン 2008」。同大会の1位は世界陸上2007(大阪)銅メダリストのビクトル・ロスリンで、記録は同大会新記録となる2時間7分23秒だった。注目されていた諏訪利成(日清食品)や入船敏(カネボウ)を退け、 日本人トップとしてゴールしたのは一般参加の藤原新(JR東日本)。本レポートでは藤原新らのレース後の会見の様子をお伝えする。

日本人トップとなった藤原新 (c)東京マラソン事務局

予想を裏切り、2時間8分40秒というタイムで日本人トップ(男子の部・2位)となった藤原新は、「とにかく先頭についていけるところまで行こうと思った」とレースを振り返った。最近の練習では、「いろいろなことを試しているうちに、何がいいのか悪いのかがわかってきた」と語り、日本人トップという結果を想像していた? との問いに「少しだけ……」とはにかみ、「ラッキーでした」と笑顔をみせていた。

また、同大会は北京オリンピック代表選手の選考会も兼ねており、「(北京オリンピック代表選手に)選んでくれたら嬉しい。選ばれたらがんばりたい」とコメントした。

男子2位という華々しい結果だが、レースは「戦略的には反省点が多かった」という

男子マラソンの優勝者であるビクトル・ロスリン(スイス)は、「マラソン大国の日本で優勝できて、うれしい。(2時間7分23秒という記録で)自己ベストを約1分も縮められ、満足している」とにっこり。2007年に大阪で開催された世界陸上では銅メダルを獲得しており、「日本での大会と相性がいい秘密は、日本製の靴を利用しているから」とおどけてみせた。

アシックスのシューズを愛用し、「日本とスイスのハーフです(笑)」とおどけてみせるロスリン

両手をあげ、笑顔のゴール (c)東京マラソン事務局

また女子マラソン・優勝者のクラウディア・ドレハー(ドイツ)は、自己ベストタイムではなかったものの、「ケガ後の初レースとしては、まあまあです」とコメント。今大会の優勝が日本での初勝利ともなり、「沿道の声援に助けられた。応援してくれた人に、ありがとうと言いたい」と喜びを語った。

一方、期待されていた諏訪利成(日清食品)は、4位という結果に。「煮え切らないレースとなり残念です」と無念な表情を浮かべていた。

「東京の風景はすばらしい」と話すクラウディア・ドレハー

「中途半端なレースしかできないな……」と語る諏訪利成