PCMark05 v1.2.0

Futuremark
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では、Single-Thread性能は? ということで、PCMark05である。CPUそのものはどちらも3.2GHzで変わらないから、後はDual CPUがどれだけオーバーヘッドになるか? という問題になる。まずOverallがグラフ9であるが、やはり全般的にSkullTrailのオーバーヘッドは大き目となっている。特にGraphicsでの性能劣化が激しい。まずPCMarkのDetail(グラフ10)を見ると、Multi-Threaded test 1でスコアが伸びているが、後は軒並み5%~10%の性能低下が見られる。著しいのはGraphics Memoryの結果で、4割近く性能が低下している。では何でMulti-Threaded Test 1が伸びたかというと、これはAudio CompressionとVideo Encodingの並列動作で、どうもこの2つが別々のプロセッサで動作したようだ。そうなると、どちらの処理も6MBのL2キャッシュを占有できるわけで、1コアで分け合う形になるX38よりも有利になるのは理解できる。逆にMulti-Threaded Test 2/3はメモリアクセスが多用されることになり、ここでメモリアクセス性能が足を引っ張ったというあたりであろう。グラフ11に16MBにおけるMemory Testの結果、グラフ12にRandom Accessの結果を示すが、まず帯域に関して言えばSkullTrailの結果はかなり低いと言わざるを得ない。やはり4枚装着するのが前提ということだろう。またRandom Accessについても、4KB/192KBといったL1/L2アクセスには殆ど差がないが、8MB/16MBになると大きな性能差となっており、やはりFB-DIMMのレイテンシの大きさが再確認できる。

ところでグラフ9でGraphics Memoryのアクセス性能が低かったGraphics Testであるが、その他のテスト結果がグラフ13。Graphics Memoryのアクセスが異様に遅いのがここでも判るが、それよりも本来ならグラフィックスカードの性能で決まるPolygon ThroughputとかVertex Shaderのスコアまで下がるのは、単にCPU→MemoryのみならずMemory→GPUの性能も低い事が想像される。やはりMemoryの遅さが、最大の問題ということになりそうだ。

最後にHDD Detailをグラフ14に示す。概ね同等だが、やはり少しづつ性能が下がっているのは、HDD→Memoryの転送とかMemory→CPUの転送がボトルネックになっているのではないか、と想像される。