PCMark05 v1.2.0

PCMarkの結果を見ると、CPUの差は全く無いのに、各テストにおいて差が生じている。PCMark Detail(グラフ45)では、HDDで大差が付いているほか、MultiThreaded Testでもそれなりの差になっているのは、やはり最後はメモリアクセス性能ということかもしれない。そのMemory Testの結果(グラフ46)を見ると、Writeこそ同等だが、Readで大差が付いている(DX48BT2はWriteよりもReadが遅いという、かなり不可解な結果が)。当然Copyも相応のスコアになっている。またLatency(グラフ47)も、4KB/192KBでは差がないが、メモリアクセスになる8/16MBでは結構な差になっており、このあたりはアプリケーションの利用時にも性能差が出そうだ。

Graphics(グラフ48)については、3Dで殆ど差が無く、Memoryアクセスで大差が付いている事に変わりがないが、WMVのPlaybackが結構差が出ているのは、Overlay画面の転送に関係しているのかもしれない。

最後にHDD(グラフ49)であるが、File Writeが極端に異なるスコアを出している。これは先ほどのグラフ13と比較しても異様で、DX48BT2のチューニングが殆ど進んでいない事を示唆しているようにも思える。もっともこのあたりはPCMark Vantageでは逆の様相を見せるのだが。

PCMark Vantage v1.0

PCMark VantageもPCMark05と同じか、と思ったら意外にもこちらはかなり激しくばらつく結果(グラフ50)になった。まずPCMark Detail(グラフ51)を見ると、Memories~GamingまではMaximus Forumlaが、それ以降はDX48BT2が優位という不思議な結果に。  Memory Detail(グラフ52)では全般的に良い結果だが、グラフ16とは逆にTest2の結果がやや落ち込み気味だ。ただ、Memories 2の2つのテスト("GPU image manipulation"と"HDD - video editing using Windows Movie Maker")のどちらもMaximus ForumlaがDX48BT2を上回っているので、別に何かのスコアが低いという訳ではない。

TV and Movies(グラフ53)のTest3でDDR2が明確に落ち込んでいるのはグラフ17と逆パターンである。もっともGaming(グラフ54)を見ると、全テストが結構な性能向上を見せており、HDDアクセスもそれほど遅くない。

これが一転するのはMusic(グラフ55)だ。Test1はHDDが絡んでいるが、Test2は"Audio transcoding - WAV to WMA lossless"のみ。ただHDDが絡むTest4ではMaximus Forumlaがスコアを伸ばしており、単純にHDDが遅いとは言いにくい。

Communication(グラフ56)とProductivity(グラフ57)は非常に似た傾向だ。PCMarkではどちらもTest2までしか実施しないのでスコアが低めに振れているが、それぞれの単独テストではどちらもTest3が突出しており、結果としてMaximus FormulaがDX48BT2を上回る結果になっているあたりが面白い。このあたりはDX38BTと共通する性格になっている。

最後にグラフ58がHDDであるが、Test1/4はともかくTest8は月並み(といっても、DX48BT2の10%増しだから、十分に高速なのだが)になっている。ただそれでもWindows DefenderとかWindows Vista Startupが高速な事には変わりない。

なんというか、DX48BT2はHDDに関してチューニングが不十分というよりもチューニングが全然なされていないという感じを強く受ける印象である。勿論エンジニアリングサンプルだから当然という見方もあるだろうが、DX38BTと殆ど同一のボードでBIOSすら同じものがベースなのにこれなのか? という考え方も出来るわけで、ちょっと難しいところだ。