話を戻して、製品写真でRadeon HD 2900 XTをチェックしていこう。

試したのはアスクが発売するPowerColor製Radeon HD 2900 XTカード「AS-HD2900XT 512M GDDR3 PCIE」

Radeon X1950 XTXは曲線を用いた冷却システムだったが、Radeon HD 2900 XTではなんとなくGeForce 8800 GTSを彷彿させる冷却システムに

裏面を見ると、冷却と補強を兼ねていると思われる黒い金属プレートが追加されていた

Radeon HD 2900 XTからは、従来どおりの6ピンPCI Express用電源に、8ピンの電源コネクタが加わる形の2系統。8ピンコネクタには6ピンPCI Express用電源を挿しても動作は可能と説明されている

Radeon X1950 Proに続き、Native CrossFireを採用。2つの端子が用意されている

カード長はRadeon X1950 XTXと比べて約1cm長い

それでもGeForce 8800 GTXよりはやっぱり短い

黒い金属プレートを外したカット。メモリは裏面にも実装されている

ヒートシンクを外したカット

チップ表面には何も刻印なし。パッケージサイズは45×45mmで、Radeon X1950 XTXの42×42mmよりも261平方ミリほど大きい。といってもあくまでパッケージサイズだが

こちらがRadeon X1950 XTXのチップ

搭載されていたメモリはHynixのHY5RS573225A FP-1。256MbitのGDDR3メモリで計16チップ搭載。Hynixのサイトでは動作クロックが1000MHzとされており825MHz駆動はかなり余裕を持たせた動作となる。VDDは標準仕様では2.2Vとやや高め

GPU接触面からヒートパイプが伸び、離れた画面右部分のヒートシンクへと熱を遠ざける

ヒートシンクはほとんど基板と接触しているようにみえる

下側DVI端子後方にはATI THEATER 200チップを搭載していた

カード裏面に見つけた「ADVANCED MICRO DEVICES」のプリント

テスト構成

ドライバは試用したカード付属のCatalystドライバを使った。ドライバのファイル名では8.37とされていたが、表示は8.36。現在AMDからダウンロード可能な8.36では当然Radeon HD 2900 XTは認識されず、逆に付属の8.37ではRadeon X1950 XTXが認識されなかったため、これを区別するためにもこのまま記載する

System X2900 X1950XTX 8800GTX
CPU Core 2 Extreme QX6700
Memory Corsair CM2X1024-8500C5(667MHzとして動作)
M/B Intel D975XBX2
Chipset Intel 975X
Graphics PowerColor AS-HD2900XT 512M GDDR3 PCIE ASUSTeK EAX1950XTX/HTVDP/512M ASUSTeK EN8800GTX/HTDP/768M
GPU Radeon HD 2900 XT Radeon X1950 XTX GeForce 8800 GTX
VRAM 512MB 768MB
vga driver 8.37(Driver Packaging Version) 8.36(Driver Packaging Version) ForceWare 158.22
HDD WD740GD(10000rpm 74GB)
OS Windows XP Professional SP2(E)

今回のテスト機は、Intel製チップセットとCPUの組み合わせとなっている。現在はAMDとなったATIから見れば、ライバル関係にあたるチップセット&CPUの組み合わせとなってしまったが、機材手配の都合上ご了承いただきたい。GPUの比較に用いたのは前世代のRadeonシリーズ最上位製品であるX1950 XTX、そしてターゲットセグメントが異なるがGeForce 8800 GTXだ。

セグメントが異なると書いたのは、このRadeon HD 2900 XT、AMDによれば399ドルライン向けの製品であるとのこと。同様にGPUメーカーの想定価格帯でみると、GeForce 8800 GTXは599~649ドル。実は399ドルと言うとGeForce 8800 GTSがそのラインに相当する。最上位が399ドルという点から、またGDDR4を採用していないという点からも、将来のラインナップにやや含みを持たせたRadeon HD 2900 XTであるが、今現在はRadeonシリーズの最上位に位置するため、今回はあえてこの構成で比較を行ってみた。