X(旧Twitter)で、2014年以前の短縮URL(t.co)を用いた投稿で写真のプレビューやリンクが機能しない問題が発生している。意図的な変更なのか、単なる不具合なのか明らかではない。長年にわたりTwitterを利用してきたユーザーの間に、写真やリンクが失われることへの懸念が広がっている。

影響を受けている投稿では、写真のプレビューが表示されるはずの部分に短縮URL(t.co)が表示され、また短縮URLはリンクとしても機能していない。例えば、2014年の第86回アカデミー賞でホストを務めたエレン・デジェネレス氏が受賞者との記念撮影を会場から投稿し、瞬く間に200万回以上もリツイートされて話題になったが、その投稿で肝心の写真が表示されなくなっている。

この問題はしばらく前に発生していたようだが、8年以上前の投稿が対象であるためすぐに気づいたユーザーが少なく、製品戦略コンサルタントのトム・コーツ氏が19日に問題を指摘してから、多くの人々の知るところとなった。ユーザーの報告を総合すると、影響を受けているのは2014年12月以前の投稿で、アップロードされた写真が無くなっているのではなく、写真のURLがわかっている場合、それを入力すると表示される。

コスト削減のための意図的な変更ではないかとの憶測もあるが、メディアが削除されていないことから何らかのエラーやバグの可能性が高い。The Vergeは、Twitterが2016年に行った変更との関連を指摘している。Twitterは2014年にExtended Twitter Entitiesのメタデータを導入、そして2016年にメディアや引用ツイートを添付するためのURLを140文字制限のカウントから外し、ツイートでメディアのプレビューを表示する新仕様に移行した。

Twitterは2006年のサービス開始当初、写真の投稿機能を持っていなかった。そのためTwitPicのような外部のメディアホスティングサービスが利用されてきた。しかし、2011年にTwitterが公式の写真投稿機能の提供を開始し、その影響からTwitPicが2014年にサービスを終了。結果、初期の頃のTwitterで共有された写真の多くが失われてしまった。2011年〜2014年の間に投稿された写真がXで開かれる機会は減少しているが、当時の投稿にアクセスできることの価値は高い。