ケルヒャージャパンは6月10日、小型軽量化を図ったモバイル高圧洗浄機「KHB 6」を発表しました。ケルヒャーのバッテリー共通化プラットフォーム「バッテリーパワー」に対応し、電源や水道の確保が難しい場所で取り回しよく洗浄作業が行えます。7月1日発売で価格は32,780円。
KHB 6の開発コンセプトは、電源の取れない場所や水道ホースの引き回しの難しい場所での高圧洗浄を手軽に行えること。自動車のボディ、窓・網戸、ベランダ、アウトドア、お風呂、玄関周りといった使用シーンを想定するほか、庭や玄関前への散水、お墓の掃除などにも適しているとのことです。
ケルヒャーによると、高圧洗浄機のユーザー(1,200人)を対象にした2019年の調査において、約3割のユーザーが「購入時に想定したよりも使っていない」という実態が明らかに。使わなくなる理由としては、準備・片付けに時間がかかる(57%)、箱や保管場所から出すのが面倒(53%)、重い(19%)といった声が上がりました。
そこでケルヒャーの開発陣は、ユーザーの使用頻度を上げるには、本体の軽量化、セットアップや片付けの簡素化が必要と判断。コードレスで操作性に優れ、小型軽量でスタイリッシュなデザインの製品開発に取り組んだそうです。
ひとつのポイントは、ケルヒャーが推進する「バッテリーパワー」プラットフォーム。バッテリーの規格を統一し、異なる機器で同じバッテリーパックが使える仕組みです(バッテリーは18Vと36Vの2種類)。モバイル高圧洗浄機の新モデルも、このプラットフォームに対応するものとして開発が進められました。
こうして誕生したKHB 6は、ポンプとモーターの改良によって、従来製品のKHB 5と比較して吐出水圧や水量は変わらないまま、本体の重さが2.7kgから1.3kgへと約50%の軽量化を実現。バッテリー性能も向上し、連続使用時間は標準の2.5Ahバッテリーで10分から12分へと約20%延長しました。バッテリーの位置、ノズル形状、アタッチメントの交換操作など、細かなところまで見直して、本体を設計し直しています。
たとえば従来のKHB 5では、バッテリー残量を表示する液晶はグリップ下部の内側(本体前面方向)を向いており、確認するには運転を止めてグリップを持つ手首を内側に向ける必要がありました。新モデルのKHB 6ではバッテリー装着の向きを変更したことで、液晶が外側(本体背面方向)の表示となり、運転中でもユーザーが手元に目をやって確認できます。
ノズルは先端部分の着脱が簡単になるように工夫。グレーのボタンを押しながら引っ張って外し、取り付けるときはカチッと音がしてきちんとはまったことが分かりやすくなっています。
オプションアクセサリーとして、水と一緒に洗浄剤を吹き付ける「フォームノズル」を用意。洗浄剤のタンクは0.3Lで、洗浄剤やランスは別売です。価格は2,508円。
KHB 6の本体サイズはW302×D89×H265mm、重さはバッテリーとノズルなしで1.3kg、2.5Ahバッテリーとノズル込みで2.5kg。最大許容圧力は2.4MPa、最大吐出水量は200L/h、連続使用時間は2.5Ahバッテリーで12分、別売の5.0Ahバッテリーでは24分となります。標準付属品は、1ジェットノズル、サイクロンジェットノズル、ランス、バッテリーパワー18V2.5Ah、充電アダプター、本体側カップリング。