こうしたWindows 8の盛り上がりをさらに加速するため、今春にWindows 8.1のアップデートを行う。タッチ対応端末のユーザー満足度は、従来のOSのユーザーよりも高いが、非タッチ対応端末ユーザーの満足度を向上させるための操作性の改善を実施。また、さらなるハードウェアオプションの追加、教育・企業分野での互換性の改善、という3点がアップデートの中心だ。

拡大するWindows 8

Windows 8.1のアップデート内容

Windows 8.1のスタート画面には、検索、電源、設定の3つのボタンを配置する。タッチ対応端末では画面右端から左にスワイプすることでこうした項目が表示できたが、マウスやキーボードでは自然に行いづらかったため、この操作性の改善を図る。スタート画面にマウスの右クリックでコンテキストメニューが表示されるようになり、より自然な操作性を実現した、という。

Windowsストアアプリは、全画面表示されて終了ボタンがなく、タッチ対応デバイスだと画面上部から下にスワイプすると終了できた。だが、マウスユーザーには直感的でないため、終了ボタンを追加。タスクバーからのストアアプリ切り替えや起動も可能になる。Belfiore氏は、「マウスとキーボードのユーザーは不満を持っていた」と認め、改善を加えていることで、ユーザーの満足度をさらに向上させたい考えだ。

ハードウェアオプションでは、従来の要件を緩和してRAM 1GB、ROM 16GBの端末もサポート。より低価格モデルなど、Windows端末のバリエーションの拡大が可能になる。

互換性の問題では、Internet Explorer 11にIE8互換モードを追加する。企業内の業務アプリなどでは古いIEでしか動作しないものがあり、それがWindows 8へのアップデートを阻害する要因にもなっていた。IE8互換モードを追加することで、こうした業務アプリが最新OSでも動作するようになることが見込める。

それに対してWindows Phoneも、まずは好調なセールスをアピール。2013年は対前年比で91%の成長を遂げ、「もっとも早く成長しているOS」だと強調。6つの市場でシェアは10%を超え、9つの市場では2位のスマートフォンOSとなり、10の市場ではiPhoneよりも出荷数が多かった、という。

対前年比では、米国で9%、南米で148%、西欧で59%、中欧・東欧で76%、中東・アフリカで758%と各地域で成長。アジア地域は「日本を除く」という注釈がわざわざ付け加えられているものの、105%の成長となった。市場規模が大きい日本で端末がなく、日本を加えると成長率が下がってしまうための苦肉の策に見えるが、製品を投入している地域では、着実に成長していることをアピールする。

Windows Phoneも一部市場と限定的ながら拡大している

地域別では、日本、カナダを除けば拡大。「日本を除く(ex.Japan)」という表記と色がないあたりが残念ではある

アプリに関しても拡大しており、アプリのダウンロード数は40億を超え、アプリ数も24万5000になった。1日のトランザクションは1,200万、34の市場の55キャリアの支払いに対応し、Windows Phone 8の登場以来、月額課金の収益は440%増加し、月間のアプリダウンロード数も390%成長した、という。

新アプリとしては、Facebook MessengerアプリがWindows Phone向けに登場。人気アプリの追加を今後も行い、さらなる成長を目指していく考え。

Windows Phoneアプリも成長している

新アプリFacebook Messenger。「ようやく」という感じではある

Windows Phone 8では、これまで3回のアップデートを行い、機能を強化してきた。今春にはWindows Phone 8.1へとアップデートし、でさらに機能追加を行う。