Thunderboltによるデイジーチェーンをデモ

今後のGIGABYTEの製品で、型番に「TH」と付くモデルでは、IntelのThunderboltが搭載される。デモに用いられているのは、Intel Z77 Expressを搭載する新モデル「GA-Z77X-UP5 TH」で、バックパネルには2ポートのThunderbolt端子を搭載していた。各ポートからはThunderboltケーブルが伸び、ディスプレイやRAIDボックスなど全体で6基のThunderbolt機器をデイジーチェーン接続しているとのことだ。

左右のディスプレイ、そして台上のRAIDボックス等をThunderboltでデイジーチェーン接続している

これら複数のデバイスをつなぎながらっも、Thunderbolt接続によってマザーボードのバックパネルには2本のThunderboltケーブルとUSBキーボード・マウスしか接続されていない。バックパネルにおいては比較的大きな端子となるDVIやD-Sub等にも接続されておらず、ケーブリングはかなりシンプルという印象を受ける。

これだけ接続しても、バックパネルからはUSBのキーボード・マウスと2本のThunderboltケーブルしか接続されていない

一方、Thunderbolt対応機器側は、Thunderboltの入力とデイジーチェーンでの出力というように2本のThunderboltケーブルが接続されている

「UP」型番マザーボードで採用される「Ultra Durable 5」

6シリーズの第2世代モデルでUltra Durable 4 Classicが、7シリーズマザーボードでUltra Durable 4が採用されたが、今回のCOMPUTEXでは早くもその次の世代、Ultra Durable 5が披露された。

UltraDurable 5搭載モデルでは、一部のモデルを除き、チョークに「P」のような雷のようなマークが刻印されるのでこれが目印になるとのこと。製品の型番も従来の「UD」ではなく「UP」になる。基本的にはUltraDurable 4にIR3550というDriverMOSFETを追加した形だ

Ultra Durable 5のキーコンポーネントとなるのはIR3550というチップだ。従来、DriverIC、High側MOSFET、Low側MOSFET(×2個)と4つに分かれていたICチップを1チップに統合した製品で、実装するチップ数を大幅に削減できるとともに、発熱も劇的に抑えられるという。こちらのデモでは、従来型のMOSFETを使ったマザーボードと、GIGABYTEも過去のUltraDurableで用いていた低RDS(on)MOSFETを使ったマザー、そしてIR3550を使ったGIGABYTEのマザーの3製品で、そのチップ表面の温度を計測していた。その温度は、MOSFETが96.8度、低RDS(on)MOSFETが88.4度、そしてIR3550が60.2度と、その差は30度以上という結果となっていた。

CPU電源回路を構成するチップを統合し、部品点数を減らすとともに効率を上げ、発熱を抑えた

IR3550チップをスライスしたものも展示。左上で独立している部分がDriverICで、その周囲のエリアはHigh・Low側のMOSFETの領域とされる

従来のMOSFETや低RDS(on)MOSFETなどを搭載した他社製マザーボードと、その他のパーツを共通に、同じ負荷をかけた状態でMOSFETチップ部分の表面温度を計測比較

従来型MOSFETよりも30度以上低い温度となっていた

レポートおまけのヘンテコPC。Orange Ampsというメーカーの製品で、アンプとPC(マザーボードはGIGABYTEのMini-ITX製品)を組み合わせており、実際にアンプとしても利用できる

実際、正面からの見た目はギターアンプ

裏面から見ると、下にバックパネルが見える。少し開いた隙間からはマザーボードとCPUクーラーも見えている

スピーカーも搭載されており、アンプとしての本来の使い方も可能