発売が予告されていたVIAの新フォームファクタ「Pico-ITX」だが、今週、ついに製品が入荷。遅れに遅れたNano-ITXの記憶があるだけに、「本当に出るの?」との声も市場にはあったが、今回は驚くほど「あっさり」と発売になってしまった。ただし、どのショップも入荷は1~2本と極少量で、「無理にスケジュールをあわせた」感があるのは否めないところ。

予定通りなど、VIAらしくない…

Pico-ITXは、大きさ10×7.2cmの新フォームファクタで、Mini、Nanoと続いた同社ITXファミリの最小規格となる。Picoだけはなぜか正方形ではないが(恐らく、正方形ではCPUとチップセットを並べるだけでギリギリになってしまい、レイアウトに無理が出るためではないかと思う)、面積でいうと12×12cmのNano-ITXのちょうど半分。まさしく"手のひらサイズ"と呼ぶに相応しい大きさだ。

あっさり発売されたPico-ITXマザー

製品パッケージは高級感のある黒

ドライバCDも黒!

この紙もやはり黒!

そのPico-ITXの最初のマザーボードとして登場したのが「EPIA PX10000G」。スペックについてはこれまで報じられたように、CPUがC7/1GHz(ファン付き)、チップセットがVX700となる。バックパネル側にはVGA出力とLANポートしかなく、それ以外のI/Oはピンヘッダから取り出す必要があるのが変わっているところだ。ただメモリスロットは背面にSO-DIMM用が1つあり、そのほかIDE、SATAコネクタもオンボードで実装されている。

バックパネル側

IDEとSATAのコネクタ

ところでこのPX10000Gだが、今回の製品にはI/O用の拡張基板が付属となっていた。オーディオ、USB端子が搭載されたもので、PX10000Gのピンヘッダに差し込む形で利用できる。しかし、これについては「初回ロットのみ付属」と代理店から話があったようで、どうも初回限定の特典となる可能性が高そうだ。

付属の拡張基板。ただこれをつけるとPico-ITXの意味がないんじゃあ…

拡張基板の裏側。黒いコネクタがPX10000Gのピンヘッダに刺さる

価格は37,500円~42,000円前後。入荷数が極めて少なかったこともあり、ほとんどのショップですでに完売となっていたが、クレバリー1号店では今週末の入荷(1本のみ)を予定しており、まだ入手できる可能性はある。再入荷については、「5月中旬以降」という情報も聞こえていた。

付属品一式。いつものように紙のマニュアルはつかない

そのほか廉価版Mini-ITXも

またMini-ITXにも新製品が登場している。「EPIA LN10000EG」は、C7/1GHz(ファンレス)を搭載しながらも、価格を1万円台半ばに抑えた製品。EPIA CNからそれほど大きなスペックの変更はないので、魅力的な選択肢になりそうだ。「VB7001G」も同様に1万円台半ばの製品だが、CPUはC7-D/1.5GHzを搭載しており、こちらにはファンが搭載される。

LN10000EGはいつものパッケージ

VB7001Gのパッケージは青