「割り切った大人の関係」なんて女には無理なんだよ……『姉の結婚』
少女マンガ攻略・解析室室長の和久井香菜子が不倫を扱った少女(女性向け)マンガを毎週1冊ピックアップ! そこに描かれた男女の姿から、不倫の哀しさ恐ろしさを学んでいく連載です。美しく描かれることも多いけど、不倫はダメ、絶対!
『姉の結婚』の主人公・ヨリは、離島出身で、その後東京で就職、アラフォーになって故郷の県に帰ってきて、図書館司書をしています。そこへやって来たとあるイケメン医師・真木。彼は図書館で彼女のミスにいちゃもんをつけ、その代償として一晩一緒に過ごすことを提案してきます。
「これでチャラならいいか」とヨリは応じます。しかし実はその誘い、真木の仕掛けたワナだったんです。真木は子どもの頃からヨリのことが好きでした。それをきっかけにして、真木は猛烈にアプローチしてきます。
……だけど真木には、ヨリにそっくりな妻がいたのです……。
ヨリと真木妻に学ぶ「女性は不倫を割り切れるのか」
この作品には、ふたつの不倫が描かれています。
ひとつは、真木の妻と、彼女の短大生時代の教授。
もうひとつは、真木と、ヨリ。
真木妻もヨリも、物語序盤は「不倫を機械的に楽しみましょう」というスタンスです。
教授はそもそも既婚者で、真木妻のことは遊びだとしか思っていません。短大でも次々に学生に手を出すクソ野郎です。
※この記事は2016年11月26日に公開されたものです
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