清らかな乙女ではなく、実は腹黒い美少女!? 男性経験なしだった樋口一葉の人生
そして、半井桃水自身によると、彼の反対を押し切り、無理矢理に弟子入りしたそうです。一葉は彼の色白で筋肉質な外見が好みでしたから、「彼のお嫁さんになれたら……」ということも当然、狙っていたと思います。が、半井桃水は職業が新聞記者という当時のエリートで、名家のボンボンでした。没落士族の樋口家とは釣り合いませんから、身分制が厳しかった当時、一葉を正妻にしてくれる可能性はゼロです。
当時の女性にとっては今日以上に、リッチな男性との結婚が、幸せな人生の鍵として考えられていました。結婚を重視するなら、半井は捨て、新しい男性を一葉は捜すべきだったのですが……そこは惚れた女の哀しみというやつで、ずるずると関係は続いてしまったようです(その代償として、お金はもらっていましたが)。
※この記事は2015年10月25日に公開されたものです