「乙(おつ)」の意味とは? 語源や使い方を解説【ネットスラング大辞典】
「乙」という言葉を耳にしたことはありますか? こういった、SNSや電子掲示板などで発生し、使用される俗語を「ネットスラング」と言います。その言葉の意味や元ネタを調べると、思い掛けない発見があるかもしれません。今回はWebメディア評論家の落合正和さんに「乙」について解説してもらいました。
「乙」の使い方
「お疲れさま」という意味の通り、あいさつとして使用されることが多く、「乙です!」「乙した!」といった表現や、親しい間柄においては「〜さん乙」「乙!」「乙っす!」など、よりカジュアルに使用されることもあります。
皮肉を込めた形で、「自演乙」「リア充乙」「ブーメラン乙」などのようにも使われます。
また、モンスターハンターなどのゲームでは、力尽きて死んだことを「乙る」「乙った」と表現することがありますので、あいさつの意味合いとの区別が必要です。
「乙」を使った例文
「乙」を使うシチュエーションはさまざまで、あいさつとして使用されたり、感謝やねぎらいの気持ちが込められたり、時には皮肉を込めて使われるケースもあります。
一例を見てみましょう。
・「乙っす〜! 今週も頑張りましょう!」(お疲れさまです! 今週も頑張りましょう!)
・「先輩、朝早くから荷下ろし作業乙です」(先輩、朝早くから荷下ろし作業お疲れさまです)
・「楽しみに待ってました! 配信乙です!」(楽しみに待ってました! 配信お疲れさまです!)
・「今朝の書き込みとID変わってないのバレてますよ。自演乙」(今朝の書き込みとID変わってないのバレてますよ。自作自演お疲れさま)
・「SNSの投稿、彼氏とのラブラブアピールばっかりじゃん。はいはい、リア充自慢乙」(SNSの投稿、彼氏とのラブラブアピールばっかりじゃん。はいはい、リア充自慢お疲れさま)
さらに「乙」が派生し、画像や動画のアップロードに感謝する意味として、
「アップロードお疲れさまです」→「うp乙」→「うぽつ」
などのような新たなネットスラングへと進化して使用される例もあります。
ネットスラングの使用はそれを楽しめる状況や間柄で
今回は「乙」の意味や語源、使い方についてご紹介しました。
「乙」に限らず、多くのネットスラングは、使用する状況によっては、相手に対して不快な印象を与えてしまったり、失礼な言い回しに聞こえてしまったりすることも多々あります。
そのため、ネットスラングの使用には注意が必要です。
時と場合、相手との関係性などを考え、ネットスラングを楽しめる状況、間柄だけでの使用に留めておきましょう。
(落合正和)
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※この記事は2020年12月04日に公開されたものです